年明けから「鶴舞公園」を通り抜けて通勤するようになり、公園を勝手に“わが茶室”と想像し、独り楽しんでいることは以前書いた(なぜか魅かれるものー③)。足の裏から伝わる土の感触や、野鳥と木立を抜ける風の音のコラボなど目も耳も心地よくて、冬枯れの公園の風情にいちいち感銘を受ける毎日なのだ。心はほとんど文人画家モードっすよ★その一方で「鶴舞公園」と言えば、桜の名所⇒宴会場所取り⇒ブルーシートのイメージが根深くて(っていうか、ずっとそのイメージしかなかった!)、長年俗の極みにゲンナリしてた派だったから、花見シーズンの“わが茶室”はどうなることか、若干シンパイしていたのよね(汗)。
まずは3連休明け当たりから、公園はイベント仕様に徐々に変化。桜の木々に一斉にボンボリが吊るされ、屋台業者が出入りを始め、瞬く間に通勤路は別世界に様変わり!ちょっと芝居小屋に迷い込んだような不思議な感覚になったんだけど、意外にも悪くないのよ~これが。それにちょうど通勤路が、花見の舞台の花道の部分にあたるみたいで、どこからか御ひねりが飛んできそうな気までしちゃって、むしろウケた。はいはい、そんなわけで公園内定点観測を画像で少々ご紹介―(左側画像が通常仕様です)。
地下鉄出口を上がったところからすでに「たません」🍴の垂れ幕が―。イカ焼きやソースの焦げた匂いをたらふく嗅ぎながら出勤するって酷だわ~。ヤバイ、朝から仕事へ行く気になれません(汗)
わたしの妄想“躙り口”には、桜の開花(3/28時点)とともに分別ごみカゴが設置され、準備万端。そうそう、やたら外国人観光客が多いのも発見だったな
右側すでに設営の構え。わたしを印象派絵画の幻影に浸らせてはくれません(汗)
平日AM9:45。場所取りをしながら極楽浄土に召された善人の方々。お疲れ様です
ポチ(勝手に命名)もお留守番。ご主人様は花咲か爺さんか―
ほらほら通勤路が芝居小屋の入り口になり…。怪しい魅力も満開
人っ子一人いなかった冬枯れのリュクサンブール公園の夕暮れが、突如として平日に関わらず賑わいを見せるようになる。一体この変わりようはどうだ!ホワイ、ジャパニーズ・ピープル‼‼‼
峠の茶屋にも灯りが灯り胃袋全開。草鞋を脱いで田楽と団子で軽くいっぱい🍶
なんと、毎年欠かさず花見に来ているという同級生Mは肉厚ミニサイズのブルーシートを持参。これがあればこそこそっと割り込んで、いつでもどこでもお花見体制万全だ(笑)。達人曰く、見知らぬ人の輪に紛れて花見気分を満喫するのも一興!らしい。混んでるからこそ花見だと。なるほどね~。確かにこれはこれでクセになりそうな気もしてきた。桜の花でできたかまくらの中に日本人一同が介しているような感覚。やがて桜とボンボリの怪しい色彩を眺めていたら、今度は恒川光太郎の傑作ホラー『夜市』夜市 (小説) - Wikipediaが蘇ってきて…。現実世界の隣に並行して存在する異空間を想像せずにはいられない。まっ、それでも即物的なわてらはこの後、瑞穂区の名物とんちゃん屋『美奈登』でたらふく内臓焼肉三昧だった。
こちらも『夜市』の続きと錯覚するような店構え。こうして春の夜は怪しく更けてゆく―。