つづきが楽しみ~♪ 朝の連ドラ『まんぷく』🍜

前回“いま、つづきが楽しみなこと”を関係各位にヒアリングして、大いに楽しませてもらったちんぴら5歳(笑)。満を持して、あたしの楽しみも発表させていただきましょう~♫ 10月からスタートとしたNHK朝の連ドラまんぷくです!

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みなさますでにご存じかと思いますが、『まんぷく』は日清食品の創業者・安藤百福と妻・仁子の半生をモデルにした夫婦愛ドラマ。当たり前のように食べてるあのンスタントラーメン、でも誰がどうやって世に生み出したかは、意外と知られていないですよね。そんなインスタントラーメン誕生秘話が、大阪を舞台にドラマ仕立てで紹介されるということで、初回からがっつりハマっているのです(笑)。

 

《百福の研究小屋に一目惚れ!》

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実は安藤百福に注目したのは2014年にさかのぼります。横浜トリエンナーレを見たついでに、偶然立ち寄ったカップヌードル ミュージアム、百福が「チキンラーメン」を発明したという研究室を目撃したからなんです!忠実に再現された板張りトタン屋根の研究小屋は、あたしの理想のスペースNO.1 このコックピット感と、解放感を併せ持つ究極のスペースで、日がな一日好きな研究に没頭できた百福が羨ましくて羨ましくて~。

《百福=立花萬平長谷川博己★》

f:id:chinpira415:20181205231237j:plainそんな百福さんを誰が演じるかというと…ジャジャーン、長谷川博己で~す。正直言うと、NHK発・狂い咲き不倫ドラマセカンドバージンのときは、「なに、このネズミ男?」と、まったく食指が動かなかったのですが(汗)、園子温庵野秀明黒沢清らクセ者監督の映画で披露した振り切った演技に魅せられ、じわじわとマイブーム(笑)。今じゃ勝手に日本のベネディクト・カンバーバッチと呼んでるんですぅ~♫

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端正な顔立ちに居心地が悪いのか、どこか足早に2枚目路線をスルーしようとしてる異端の貴公子。そこが、バカ正直で熱くなったら一直線、胆力抜群の突き抜けた発明家・立花萬平役にピッタリなんですよ~!文句のつけようがございません(笑)。

f:id:chinpira415:20181206233451j:plainドラマは、背景となる激動の昭和を描いている点でも秀逸で、特に戦争の傷跡を今までにない視点で切り込んでいて興味深いんです。第3週目では、朝ドラとは思えぬような憲兵からのハードな拷問シーンがあったりして、萬平の自尊心との格闘に血が騒ぎました。牢名主風な男に怪優六平直政が登場するところも心憎い!きっとまた、六平の出番がある気がしてるのはあたしだけ?(笑)

 

スキップで演じる♫福子安藤サクラ

f:id:chinpira415:20181208113204j:plainとはいえ、朝ドラのエンジンはヒロインにあり!安藤サクラですよ~。こちらも正直言って合意形成ができたのはつい最近のこと(汗)。万引き家族の信代役を見て、「おっと、まるでマグダラのマリアじゃないの~、こりゃあスゴイ!」と感服したんです。でも、朝っぱらからマグダラのマリアは濃過ぎですよね(笑)。じゃあ、どんなヒロインになるんだろうと期待に胸を膨らませていたら…

f:id:chinpira415:20181208112253j:plainまずスタート時点では、女系家族の末っ子役で登場し、母や姉が担う生活の中心線から少し外れた周辺を、ヒラヒラ舞うように演じてみせました。いわば、スキップしながら“世界の妹”として振る舞うのです。ちんぴらは、このノンキなリズムがすぐに気に入りました★しかも福子は、戦前に英語が話せる設定で、楽しそうにホテル勤務をしてるのよ~。ロケ地は明治村の帝国ホテル!朝からウットリさせていただきました♥

f:id:chinpira415:20181208120906j:plainそして女系家族の浮き沈みはドラマになりやすいというか….。長女の咲ねえちゃんが結婚したと思ったら➡早々に病死(涙)したり、次女の克子ねえちゃんが➡画家のダンナと子だくさんにぎやか暮しをしてたりと、ネタに事欠きません(笑)。そのうえ内田有紀が演じる咲ねえちゃんは、この後も夢枕登場”というトンデモ演出で続投⚾。家族の絆を深めるアイコンとなるのです。f:id:chinpira415:20181208104413j:plain

もちろん、萬平&福子が出会い、2人の仲が深まって行くプロセスは、回を重ねるごとに盤石になって行きます!信念の発明家と、その姿勢を断固支持するチアリーダーの組合せは、ある意味、変わり者同士の意気投合なのですが、キナ臭く進む時代と対峙し、風穴を開けるパワーがみなぎっていて、一緒にスキップしたくなるのです

 

《駄々っ子ママ役、松坂慶子に唖然

f:id:chinpira415:20181208144717j:plainところが、萬平&福子の初々しいやりとりに、イチイチ激震を走らせる裏ヒロインがいるんです!憲兵よりも恐ろしい、福子の母・鈴子を演じて話題沸騰の松坂慶子さまです。「私は武士の娘です!」を印籠に、駄々っ子ママ全開のやりたい放題はまるでホラー(爆)。誰よりもお姫様でいたい鈴子ママが、すねていじけるときの後ろ姿があざとくてタマリません。思わず、鬼才ジョン・ウォーターズ監督の傑作シリアル・ママ('94)が脳裏をよぎりました(爆)。

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四六時中「どうするの?」「どうなるの?」と口うるさい鈴子ママは、家族を心配するというより、じぶんの思い通りにならないことへの不満を晴らしたいかんじが濃厚で、かなりイラつくババアなんですよ~(爆)。でも、大女優の美しさオーラをそのまま身にまとって傍迷惑キャラで暴走するから、ぎりぎりのラインでセルフパロディに着地し、めちゃ笑えるんです

f:id:chinpira415:20181208222455j:plain松坂慶子がここまで化けるとは…誰が予想していたことでしょう。福子と萬平の結婚を全身全霊で猛反対し、泣く泣く許して嫁がせても、未だ発明家婿にぶーたれている鈴子ママ。いや、彼女の暴走は、終幕に向けてさらなる進化を遂げそうで、ちょっとコワ愉しみでもあります(汗)。何せじぶんで観音様と名乗り始めてますから~(爆)。

 

《立花夫婦に寄り添う野郎たち

f:id:chinpira415:20181208221803j:plain戦争がようやく終わったと思ったら、今度は敗戦後の食糧難が始まります…ふーっ。福子たちが、被災を免れた克子ねえちゃんちにやっかいになり、ギリギリの生活を送っていたある晩、家に押入った泥棒大阪帝大卒の美青年瀬戸康史する神部くんです。ところが立花ファミリーは、戦争で天涯孤独になった泥棒の身に同情し➡食事でもてなし➡居候させてやり➡やがて萬平の右腕に抜擢するという落語みたいな神対応!神部くんは学歴採用なのか、はたまた顔採用なのか…どっちなんでしょうね(笑)。

f:id:chinpira415:20181208221727j:plain がデカくて、抜け目のない、欲の皮の突っ張ったギラギラ男・世良役桐谷健太も朝から濃いよ~。儲け話を聞き逃すまいと、萬平の周囲に常に徘徊。わかりやすく胡散臭いヤツ、かえって潔くてまんぷくの清涼剤と呼びたいです(爆)。画面から世良の声が地響きのように鳴り響いてくると、「よっ、待ってました!」と声をかけたくなるの♥どこか懐かしい匂いがする役者さん、これからもっとよくなる気がします。

 

《立花塩業、塩軍団たち

f:id:chinpira415:20181210235706j:plainの中の役に立つ仕事がしたい!”という萬平のモットーが、発明品となって次々と繰り出すたび、「 あたしも発明家になりた~い♬」と朝からテンションが上がります😊戦後、海に近い廃屋へ引っ越したふたりが、倉庫に眠っていた鉄板を利用して、塩の製造を始めるくだりにはワクワクしたなあ。それまで機械屋だった萬平が、食品製造へ舵を切るターニングポイントになりました👍

f:id:chinpira415:20181211232217j:plain本格的に塩業に乗り出す決意を固めた萬平と福子はイッキに事業拡大へ。社員第1号の神戸くんが採用担当に任命され、14人もの若い衆を集めてきます。採用難に悩む今の企業人事が見たら歯ぎしりしそうなミラクルシーンですね★そうそう、この血気盛んな若者たち=塩軍団は、「塩ザイル」と呼ばれて人気沸騰中とか!目指すは和田三造の絵画『南風』筋肉ですね(笑)。

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住み込み従業員を抱え、いきなり大所帯となった立花塩業の奮闘劇は、我が両親を思い出し、感慨深いものがありました(涙)。ウチも出稼ぎの職人さんと共同生活をしていた時代があったのよね…。目下ドラマは塩作りを止め、社運を賭けた栄養食品ダネイホンの拡販にGO!してます。インスタントラーメン発明への道はまだまだ続く

 

《あなたとトゥラッタッタ♪

f:id:chinpira415:20181212085550j:plain視聴者を朝ドラへ誘うポイントとして、主題歌の効果は侮れません。DREAMS COME TRUE『あなたとトゥラッタッタ♪』を初めて耳にしたときは、「えっ?難しすぎない?大丈夫?」と唯一シンパイのタネだったんだけど…(汗)。マブダチMのダンナから、オープニングシーンの福子の動きがあたしに似てるよ~と指摘され、「なるほど!あのキョロキョロしながらの大股歩きは身に覚えが…」とガッテン👍それ以降、すーっかり耳に慣れました😊

f:id:chinpira415:20181212214011j:plainまんぷくは、夫婦愛、家族愛、仕事愛、隣人愛…と、人間の営みを慈しみながら物語を綴っていきます。福子の立ち位置も、“世界の妹”から“世界の母性”へ大きく移行。その一方で、様々な角度から戦争の検証にもトライしていて、非常に興味深いのです。まだまだドラマは前半戦が終わったばかり。これから3月までホンキでつづきが楽しみ~♪ 目が離せません👀 未見の方々も明日からご一緒にいかがでしょうか~、トゥラッタッタ~♪

(「あさイチ」冒頭の「朝ドラ受け」、華丸・大吉のコメントでさらにまんぷく

 

PS 次回は12/28。年内最後の更新です★