同志発見!にホクソ笑む😊

がうれしいって、おっ、こんなところに我が同志、見つけたり!と、胸のうちで快哉を叫び、小さくガッツポーズするときくらい、うれしい瞬間はない♪ 物体からなのか、匂いからなのか、情景からなのか、言葉からなのか…その時点では何が引き金になったのかはよくわからないのだが、じぶんと共通のパッションを感じた最初の出会いがしら体験は相当甘美なものなのだ。でも私は、甘いがゆえに、その幻惑に塩をすり込むことも忘れない。面倒くさくてイヤな奴です、はい(苦笑)。

つまり、じぶんの直観をすぐさま信じられないタチなので、しばらく寝かせ、“メガネ”を様々に変えて定点観測に挑む。「何に魅かれたんだっけ?」「それは本当か?」と。定点観測時の試験薬はズバリ「時間」。時間を介在させることによって、対象とじぶんが予期せぬ化学反応を起こす関係になったとき、ガッツポーズは確信になるのだ!

 

例えばSAKUちゃんの絵

こどもの絵はヤバイ。劇薬である。Yちゃんの一人娘SAKUちゃんは、お絵描き&工作が大好きな4歳。Yちゃんからの便りに同封されてくるSAKUちゃんの絵が、毎回ガツンとパワフルなので、その勢いにつられ、なーんちゃって表装をして自宅に飾っている。

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左から右へ時間経過。どちらも私の肖像画らしい(笑)。こどもにとってメガネのインパクトは大きいんだね。髪の毛とメガネはこう描くのだ!をじぶんの中で形式化してて面白いなあ~。

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やがてディズニーのキャラクターがモデルに登場。左は『塔の上のラプンツェル』、右は『リトル・マーメイド』のヒロインとか。顔のアップだけだった絵が、ここで身体を取り込む絵に変化したんだね。アニメで全身の動きを追い駆けるようになったからなのかな?でも、いまのディズニー・ヒロインたちの媚びたビジュアルより、SAKUちゃんの絵の方がミステリアスでダンゼン好き!

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ジャーン!そして前出の1か月後の作品がこちら。なんと画風がパピエ・コレにまで及び、マジにたまげた。モチーフは白鵬だって…。ピロピロっと貼り付けられた紫と緑の部分はもしかして廻し下がりか?早くもついて行くだけで精一杯だ(汗)。

そして最近、SAKU画伯のアトリエ訪問に行って来た!

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SAKU画伯のママは、とーってもセンスがよいので、いい塩梅に娘の力作を貼りだしているのだが、実は飾りつけには画伯もけっこう注文を出しているらしい。このコーナー、好きだったなあ。一番右の作品に注目。一度書いた絵を解体し、向きを変えてコラージュしてるのよ。はい、まるでパウル・クレーのテクです★自然にやってしまっているところがなんともスゴ過ぎ(汗)。

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キッチンの一番目立つところには、私が画伯に送った手作り人形たちと、画伯の絵のコラボコーナーが展開されててワクワクしたなあ~。そう、互いの家で、飾りっこしてる関係性はまさに同志。これぞちんぴらトリエンナーレですな(爆)。

 

例えばSOMAの絵

10年以上前のこと。Nちゃんちに遊びに行ったときに遭遇した、息子SOMAのいたずら書きにも衝撃を受けた。こどもの絵はほんとヤバイ。当時3~4歳だった彼は、恐竜がマイブームで、全身恐竜ワールドの住人と化し、寝ても覚めても恐竜の絵を描き綴っていた。ママのNちゃんはそれに無頓着というか、ガンガン書きまくるSOMAの絵を、溜まるとそーっと処分していたみたいだが(お母さんはその現実感が大切だものね!)、私は密かに共通のパッションを感じてしまったのよね~。

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その後ちょっとしてから、今度はNちゃんがSOMAを連れて遊びにやって来た。SOMA画伯とはこの時が初対面。この機会を逃すまいと、紙と筆記用具を渡したら、まあ描くわ描くわ…恐竜LOVEの暴走をLIVEで目撃して、たまんなかったなあ~。中でも入魂の1枚がこちら!

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ハァ、かっこいーい!この勢いMAXの見事な線!2度と再現できない無我夢中の瞬間がここにはある(涙)。友人から誕生日にもらった額で額装し、あれ以来ずーっと部屋に飾っている。訪問者たちの目にも飛び込んでくるのか、「これは誰が描いたの?」と問われることもしばしばだった。

そして去年、10年ぶりにYちゃんが再びやって来た。あのSOMA画伯は中学2年生になり、恐竜LOVEの生活も様変わりしているらしかった。まあ普通そうですよね(笑)。

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ところが、YちゃんがSOMA画伯に私のウチへ遊びに行くことを話したら、「これ持って行ったら…。」とこっそり恐竜画を描いて渡してくれたのよ~(涙)。さーすが同志♥つまり、あれから10年後の恐竜LOVEがこの絵。いま、2枚の絵を並べて飾っているんだけど、ほとばしるパッションが変容し、繊細で内省的な絵になっているのよね。人はこうやって大人になってゆくんだなあ…、その変遷が何より感慨深い。それに、見知らぬちんぴらの家に自分のこどもの時の絵があるって、タイムカプセルみたいで面白いでしょ(苦笑)。すかさず、さらに10年後、「24歳になったらまた描いて!」と発注しておいた―。

 

例えばSAYUちゃんの絵

東京で暮らすSAYUちゃんは前職の同僚。今度はこどもじゃないよ~、でもヤバイよ~(笑)。彼女は、目下、育休中の美人ママ。初めての子育てを大いに楽しみながら、その合間に、ユニークな絵ハガキ便りを送ってくれるのだが、これが毎回大ウケ!

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既成の絵ハガキに、私と思しきキャラのイラスト(!)を丁寧に描き込んで送ってくれるのよ。そう、SAYU画伯最大の特徴は、地の絵ハガキの持ち味を活かし、絵の世界観に私を溶け込ませてしまうところですね。まるで『ウォーリーを探せ』状態だ(笑)。

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この夏、SAYU画伯はデトロイト美術館展に行き、私を描きたい絵を見つけてしまったらしい…。それはマチスの『Coffee』(1916)。私もこの絵はナマで見て、お気に入りの1枚!「光栄だわ~。」…とウットリしてたら、ウチでお好み焼き会を開いてもてなしたときの想い出が描き込まれているではないか(左手のヘラに注目)。タッチがちゃんとマチスの画風に呼応してるところがタマラン。この際タイトルも『ホットプレート』(2016)に改変だ(笑)。

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そして、これが届いたときは腰が抜けそうになった。香港のデザイナー、アラン・チャンのポストカードに私が登場している!と…じぶんでも錯覚(爆)。どうやら42体、全部の顔を私仕様に書き込んだらしい。ところどころ水着の柄を変えたり、3列✖3行目の左手にはまたもや“お好み焼きのヘラ”が描かれているのよ!ブラボー、クレイジーSAYUバンド★

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最新作は、恐れ多くも、103歳の現役美術家・篠田桃紅の『初心』に登場させていただき、恐縮です(汗)。いやはや、初心も初心、わたくし桃紅女子の半分しか生きていないひよっこですが、ありがたき幸せ也。子育て画伯は、劇画タッチまでこなし始め、こども画伯たち同様、侮れません。このパッションがあれば鬼に金棒ヘラ。次回はフェルメールあたり、いかがでしょうか?(笑)

 

ということで、我が同志たちは、これからも間違いなくひとり遊びに磨きをかけることでしょう。今後もしかと定点観測させてもらます!

 

PS 次回は11/10にUPで~す