2017年の制作テーマは…「1日1赤ヌード」!
さて恒例の「1日1枚シリーズ★」。2017年ももちろん、1月1日から、“日々是丹誠”大和屋の守口漬けのように(笑)1テーマを追い駆け続けております(汗)。今年のテーマは「1日1赤ヌード」。…と、書いたところで、なんのことかわかりませんよね?(笑)取り急ぎ、こちらをごらんくださいませ~♫ 毎日こんなことやってんです―
見てもよくわかんないって?…そうでしょう、そうでしょう~。では作業工程を説明しましょう。古今東西の名画、それも裸婦に注目し、まずはトレースをします。トレぺを載せて濃い目の鉛筆でなぞるのです。ちなみにこの日はゴーギャンさまの『かぐわしき大地』(1892)がモチーフ。
次になぞったトレぺをひっくり返し(汗)、赤の画用紙の上にのっけて、線の上をとんがったペンでひっかくと、鉛筆がカーボンになり画用紙に転写できるってわけ。どう?めまいがするほどローテクでしょ?…すでに21世紀も17年経ってんですけどね(爆)。
で、これを切り取ったら、一丁出来上がり!いちおう作品のデータも備忘録として残しておこうと、切り絵にタックシールを付けたりなんかしました。標本みたいにね。
最終的には、毎日切り抜いた赤ヌードをBOOK形式でファイリング。動かないように台紙に切り込みを入れて挟み込んだんだけど、このシンプルなアイデアはなかなかヒット。では、コレクションの中からいくつかお披露目いたしましょう~♫ 裸婦からフォルムだけを抽出すると、画家の女性を捉える視線に別の角度から肉迫できる気がします。まずは2月に連続したピカソのミューズたちのページ。
8月~9月は足長のシルエットが際立つクラーナハに集中♥
こうしてページをめくって行くと、なんだか猪熊弦一郎せんせいが手掛けた三越の包装紙に見えてきたあ~(笑)。
異色なのは映画『リリーのすべて』のモデルにもなった女流画家ゲアダ・ヴィーイナ。女が女のエロスを絵にするとマネキン風になるみたい。つい理想を追い駆けるのか―。
ポージングで作家性を際立たせたバルデュスは切り絵向きか―。
美術の世界で名著とされているケネス・クラークの『ザ・ヌード』なんかも、いちおう読んだりしたんだけど、そもそもなぜ裸婦に着目したのかというと、じぶんがばばあになるにつけ(笑)、女の人の裸体の美しさに今更ながら気づき始め(遅いって!)、特にその丸みを帯びた塊に感動する機会が多くなったってことが大きいわ~★臀部をカッターでなぞるときなんて、メチャ気持ちいいのよね~。単純におっさん化してます、はい(爆)。
やり続けて発見だったのは、「はいはい、あの名画ね!」と一目でわかるものもあれば、ひどく見慣れた裸婦でも赤一色でフラットに切り取った途端に判明できなくなったりすること。そう、切り絵にすると全部マチスに見えちゃうのが可笑しかった~。マチス、すんげー!(笑)
そこで、敬愛を込めてマチスのjazzを表紙に使わせていただきました。西瓜の段ボールを活用して(笑)。無駄に豪華なHARVARD印の布張りハードカバー(もらいもの!)もご愛敬♪
お気に入りの赤ヌードは、屋外に持ち出してロダンの足元にはべらせたり、いただいた花束にトッピングしたり…やりたい放題(笑)。ぺらぺらな紙1枚なんだけど、赤色の魔法でいきなりその場がゴージャス&ムーディーになるから面白い。
花屋に営業しようかな~。錦のキャバ嬢をクドくときにもってこいじゃない?(笑)
今年は友だちの誕生日プレゼントにも赤ヌードを登場させたの。こちらは、マブダチKに進呈した手のひらサイズの赤ヌードコラージュBOOK!
画家のマブダチAに、左隻にティッィアーノの『ダナエ』、右隻にブーシェの『オマフィー嬢』、背景に天才Tetsu ImamuraのピザBOYSを配した赤ヌード風神雷神図屏風を贈ったら、どうやらかなりウケたみたいで巻紙の礼状が届いたよ~(爆)。
そしてマブダチMんちのリビングには、わたしの赤ヌードモビールがきょうも風になびく~★どなたさまもこんなゴミみたいな遊びを喜んでくれて、まっことありがたいことです。いつもお騒がせしてすいません(ぺこり)。
そうそう、驚いたことに、来春横浜美術館で『ヌード NUDE』展が開催するらしいの!英国テート美術館のヌード コレクションがお披露目されるんだって。もしかして先取りしちゃった?言ってくれればわたしの365裸体もお貸しするのに~(笑)。
artexhibition.jp さーて、今年も残りわずか。所要時間15分のアクションの最後を飾るのは、目下国立近代美術館で開催中の熊谷守一のこの1枚、マブダチRが送ってくれたポストカードに決定♫ もちろん年明けからは新たな「1日1枚」がスタートです、乞うご期待!
ブログも年内はこれにて終了。年明けは、1/13から再開です。ではよいお年を!