鶴舞公園―御開帳 🏢 編

名古屋市公会堂の大規模改修工事がついに終了!

鶴舞公園内にある名古屋市公会堂が、先月2年ぶりに復活しましたあ~、パチパチパチ♫ ぱっと見、どこが改修されたかわからない?いえいえ、れこそが何より重要公会堂の開館は1930年10月10日。検索したら昭和初期の画像が出てきましたが、ほら、往時と比べてもほとんど変わらないでしょ。90年もの間、同じ場所で同じイメージを投げ掛け続けてきたことに大きな意味があるわけです。だって他に置き換えできない時間が内包されているんですからね。

f:id:chinpira415:20190407140906j:plainとはいえ、公会堂の前を毎日歩いて通勤する身にとって、平時イメージを放出していない状態のこの2年は、意外と長かったんですぅ…。傷口が治らなくてずっとバンドエイドを貼ってるかんじ(汗)。「あー、なんかモヤっとするなあ…」という気持ちで見てました。ここでちょっと時間を巻き戻し、工事の様子を振り返ってみましょう。

f:id:chinpira415:20190407212546p:plainまず、建物を取り囲むパネルが立てられた後、2017年6月頃から足場が組まれました。

f:id:chinpira415:20190407145611j:plainで、「モヤっとする」なんて文句言いながら、実は足場が伸び進むたびに、妙にテンションあがっちゃって(爆)。だってこんな光景を目にしたら、もうブリューゲルを連想するしかないでしょう~🔔

f:id:chinpira415:20190407150552j:plainほれ、これですよ、旧約聖書をモチーフにしたあのバベルの塔(小バベル)』👍

f:id:chinpira415:20190407151240j:plainもしかしてこのまま2年間、毎日こ~んな作業風景の数々が、お目にかかれるのかなあ~なんて、ツイ涎を垂らしそうになりましたが…んなわけねーだろ!ですね(笑)。そもそも雲にまで届かないし~。しかも、ちんぴらの妄想を打ち砕くように…

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呆気なく、バンドエイド幕がするすると下りはじめ―

f:id:chinpira415:20190407154007j:plain内と外が几帳面に仕切られて行きました。各階の出入り口まで…妙にカワイイ(笑)。

f:id:chinpira415:20190407154048j:plainあれよあれよという間に見事に梱包。全面的にバンドエイドが貼られ、いわば強制療養です(涙)。素朴な疑問=グレーと青の使い分けに理由はあるのか?…未だに謎です。

f:id:chinpira415:20190407153923j:plainでもこれまた不思議なもので、いっそ全部をしれーっと包み切り、そこにイデオロギーの塗装を施せば、一発逆転でARTにも成り得るわけで…。はい、今度はクリスト『梱包されたライヒスターク(帝国議会議事堂)』を連想しちゃいマシタ★ 

f:id:chinpira415:20190407160616j:plain公会堂だって、昭和天皇御成婚の記念事業から始まり、第二次世界大戦中には高射第二師団司令部として利用され、戦後はGHQに接収されて、連合軍兵士専用の劇場として使用されたこともある歴史的スポットですからねズバリ、あたしたち以上に、世の移り変わりを目撃してる証言建造物。まあでも、ARTだろうが長期工事だろうが人間のやることなんてどこ吹く風~、カラスさまの縄張りに変わりはないようです(笑)f:id:chinpira415:20190407162721j:plainこの2年、通り抜けする度に目にしたのは、一反木綿顔したシートだけ。そういえば台風の時はさすがにハラハラしちゃったなあ。ところどころでろ~んと外れて、乱れ髪に…(汗)。それでも強風に吹き飛ばされることは一度もなく、技術力に感心しちゃった!去年の11月には足場が外され、遂にキレイキレイになった素肌でご登場です

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年末には固く閉ざされたパネルが解体され、いよいよ仕上げ段階へ入りました!

f:id:chinpira415:20190409223744j:plainおー、3連アーチとの久々の対面に胸が高まりマシタ…ドキドキ😊

f:id:chinpira415:20190409224200j:plainちなみにブリューゲルは、一番下の階をこんな風に描いてて…くどいって(爆)。

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玄関横のお気に入りの松が、ボーボーになってたのは笑ったけど、各種サンダーバード重機が出動して(笑)、駐車場もリニューアルへダッシュ🏁

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年明けの2月には、玄関前のレンガの張り替えです。

f:id:chinpira415:20190409225337j:plainそして再会の2週間前には、植木がきりっと散髪!やっぱいいなー、この書割りのようなしつらえと、引き直された駐車ラインの白が“松の廊下”を連想させるぅ~

f:id:chinpira415:20190409231712j:plainはい、こちらが蘇った名古屋市公会堂正面です。これですよ、これ!グッジョブ👍

f:id:chinpira415:20190412234219j:plainいちおう改修前と後を比較。ほとんどお姿が変わらない分、1Fの外壁の汚れが磨き落されてピカピカになった効果がよくわかりますね。タイルの張り替えは部分的なのかな?

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工事中、立ち入り禁止用のバリケードが、“くまモン”だったのには納得いかなかったんだけど(なぜ他県のご当地キャラ?)、現場解体後はアヒルに代わってました(笑)。

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夜のライトアップもいいっすね~。まだ中には入っていないけど、大物女性アーティストのコンサートが似合いそうな…ダイアナ・クラールあたり、いかがでしょうか~♪

f:id:chinpira415:20190413003004j:plainでも、公会堂の正面玄関を見るたびにあたしが思い出すのは、外タレコンサートでも桜まつりでもなく、自衛隊市ヶ谷駐屯のバルコニーでゲリラ的に演説し、その後割腹自殺を遂げた三島由紀夫の事件なんです。建築様式が似ているせいもあるのかな…。1970年11月25日、当時9歳だったあたしにはすべてが衝撃的で脳裏に焼き付いてます(汗)。

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そうそう余談ですが、同じ年のマブダチたちが「なんで、鶴舞中央図書館も復元で残さなかったんだろう。大好きだったのにぃ~」と文句タラタラで、ひどく悔しがってました。場所の記憶は強い心の拠り所になるってことですね。年をとると余計に―(笑)。

 

 PS 次回は4/28に更新します