桜はもちろん、紅葉まつりに蓮まつりetc…と、我がブログで、さんざん使い倒してきたあの“ネタの宝庫”鶴舞公園(笑)。さすがにもう打ち止めでは?と思っているみなさまもいらっしゃるかと想像しますが…まだまだ甘~い🍰 今回は、こちら↓の画像のさくら名所100選の地…ではなく、プレートが貼り付けられた側―つまり公園内の「石」にスポットを当てた石ロマン編のお届けです!
そう、花や木ばっか見てんじゃねーよ!とちんぴらは言いたいわけです。まずは地下鉄上がってすぐの足元を見て見て~♫ いきなり、なーんちゃってリチャード・ロング石タイルがお出迎え(爆)。鶴舞公園の玄関の敷物(笑)だと思って眺めてほしいわ~。
ちなみにホンモノのリチャード・ロング(Richard Long 1945ー)作品はこんなかんじ★
ここもポケモンの聖地になるか!(笑)
話を鶴舞に戻すと…、サークルパターンを入口に敷いたのは、おそらく園内中央部の噴水塔の形を見立てているからだろうね。ほれ、上空から見た光景といっしょでしょ?
ってことで、開演当時から100年以上もそびえ立つ噴水塔周辺は、石まつり状態!
成型ものとゴロゴロ自然石ものとが組み合わされて、どことなく退廃ムードあり!そして噴水と言えばローマでしょう~。こんなん見せられちゃあ、フェデリコ・フェリーニ(1920-1993)の映画『甘い生活』('60)を思い出さずにはいられない~。撮影はトレヴィの泉
そしてローマに行かずとも鶴舞で、岩石軍団と水とのコラボが堪能できる絵はこちら♥
なるほど、水分補強で新たな輝きが…もしかして石も生きてる?
一方、バルコニーには石のモザイクもあしらわれてるの~♪ ステキすぎます★
こういうテクは職人さんのセンスに任されるのかな…。それにしても、色とサイズと質感の違いを上手くパッチワークしていて、キマッてるよね~👍
公会堂と対面する側の両サイドには、石組みの門柱がシンメトリーに置かれていてナイス⚽ 現代アートの彫刻作品みたいよ!
どうやらちんぴらは四角形が並ぶと心トキメク♥ようで(笑)、例えば花壇の縁とか―
敷石のじゅうたんとか―
ひっそり架けられた階段の凸凹にも―食指が動きます👍
さて、桜の木が密集するこちら↓は、ちんぴらが毎日通り抜けする公園内通勤コース。年に3週間はおっそろしく人が密集するけど、それ以外はハレ(晴れ)とケ(褻)でいうところのケの道なの。当たり前だけど雨の日はぬかるんで靴はドロドロ(汗)。
クソッ!とぶーたれたりしちゃうわけですが、一方で日本映画の金字塔、成瀬巳喜男の傑作『浮雲』('55)の冒頭で、ヒロインの高峰秀子(1924-2010)がぬかるんだ道を「いやになっちゃう…」とぼやきながら歩くシーンを思い出し、ひとりニヤニヤ(笑)。通勤で舗装されていない道を歩くこと自体、もはや貴重な体験だしね~♫
それとさー、この丸石だけで縁取られた道の真ん中にたたずむと、これまた不思議なことになぜか青木野枝(1958-)作品を妄想しちゃうのよ~。5差路になった道と、桜の木が覆いかぶさってできた空間がインスタレーション風だからなのかな…。
ちなみに、青木作品は、泡のように軽やかに舞い踊っているけど、なんと鉄の彫刻ですからね!素材と動きのギャップがすっきだわ~★
はいはい、ここいらで妄想は切り上げて、胡蝶ヶ池周辺ものぞきに行きましょう👣池には中の島ありーの、そこに鶴と亀をはべらせーの、石灯篭立ち~の、畔には東屋ありーの…とまあ、ザ・日本庭園なんです。で、そもそも庭園の池に大きな鳥と亀をペアで登場させたのは漢の武帝がハシリだって…。つまり紀元前から続く様式美!ひぇ~
そんな風に中国の神仙思想から大きな影響を受け、その後日本人の細部にこだわる造形感覚で独自な境地にたどり着いた日本庭園の型は、現代の我々の心根とも自然に通い合うから面白い★池泉に龍頭鷁首の船を浮かべて遊ぶ古代の貴族趣味は、公園でのボート乗りデートに代わったけどね~(爆)。反対に池の周りに寝っ転がる石も大好き♥
ちっこいながらも石渡しや州浜もあり、市民公園の割には凝ってて侮れませ~ん👍
さらには桂離宮もどきのこんな石の抽象表現も顔を出し、楽しいぞ~胡蝶ヶ池♫
そりゃあ、大量の雀だって思わず和みに来るでしょう~😊
ときには、石一つで峻嶮とした高山としたり…日本庭園は見立てのオンパレード。
庭園って植物が主役の舞台だと思いがちだけど、毎日通り抜けする度に気づいたのは、実は石こそ庭の背骨なんだということ。だから最近じゃあ、石の組み方や石そのものにも関心が向き始めちゃって、もうタイヘン(汗)。禅僧の夢窓疎石(1275-1351)や、作庭家の重森三玲(1896-1975)のお仕事も、この際ちゃんとお勉強したくなっちゃったりするけど、何から手を付けていいのか…途方に暮れるよ~😓
ただ、身につけるパワーストーンにはぜんぜん興味が持てないちんぴらですが、古代より我が国の人々が、物質としての 石に石以上の何かを見い出しているという説はなんとなくわかる気もするな。石は時代を超えて残って行くから神秘的に映るんだろうね。(そういやー、かつてアポロ計画で持ち帰った月の石が大そう話題になったこともあったっけ☆彡)
さらに、石のことを考えていたらフと「なんでここに石があるんだっけ?」「石ってどこから来たんだっけ?」という疑問が急浮上しちゃったのよー🗻そこで手に取ったのがこちらの1冊『おもしろサイエンス 岩石の科学』(西川有司)です。
ちんぴらが抱いた疑問のすべてがここにわかりやすく書かれていて目からウロコ!「岩石は地球の営みの中で誕生、移動、消滅を繰り返しながら循環してる」ってサ♫ そしてそもそも地球は岩石の塊なのだと、58年生きてきて初めて気づきましたあ~、ヤバイです😊実際、石がいかに我々の社会や生活の基盤になっているかを知って、モノの見方が変わり始めてます。そう、遅まきながら、ちんぴら内“天の岩戸”が開いちゃったよ~♫
PS 次回は8/15に更新します