カラダ うずうず 冒険三昧🗻

【カラダ うずうず絵画】

今年の6月に、マブダチで画家の今村 哲(1961-)くんの新作―『アンリ落下傘部隊』('21)と題した絵を見て以来、身体感覚にまつわるイロイロなことを考える機会が増えた。どうもじぶんの肉体が、飛んだり跳ねたりふわっと浮いたりといったアクションに飢えていたみたい…もしかしたらコロナ禍の影響もあるのか―。さてこの作品、絵の中の5人は穴に吸い込まれていくのか、それとも穴から噴出した風に突き上げられているのか???

f:id:chinpira415:20211205105433j:plainそもそも天上なのか地底なのかもよくわからないけど、とにかくこの瞬間は全員で浮遊している。手の届かない隙間は、黄金色のボールでつなぎ留まりながら、辛うじて輪になって踊っている。スカートの裾が風に舞うこのかんじ、恐怖より愉快な気分が先行するのはあたしだけ?キモチよさそう~思わずハーモニー・コリン監督の映画ミスター・ロンリー('13)を連想したわf:id:chinpira415:20211205114712j:plainなんとこの映画には、修道女たちがパラシュートなしで朗らかにスカイダイビングするシーンが登場するの!メインの物語はすっかり忘れているのに、この寓話的エッセンスだけはどうにも忘れ難くて―。インパクト大でしょ😊そして『アンリ落下傘部隊』はあのアンリ・マティス『ダンスⅡ』(1910)にインスパイアされて描いた1枚なんだって~

f:id:chinpira415:20211205132011j:plain青と緑と朱赤の3色だけで鮮やかに描かれたこの傑作を見るたび、森の木陰でドンジャラホイ~♪とツイ口ずさみたくなるけど、手前のふたりの手と手の間にはわずかな隙間がある。そのため踊りのスピードに追っつけないかんじが際立ち、絵が外へ外へと拡張し、生命の波動もより高まって見えるわけ。一方今村くんは、勢いを止めることなく5人の輪を維持させようとボールでジョイント。浮遊の輪からはしゃぎ声が聞こえた~♬

 

【カラダ うずうず山歩き】

その後、緊急事態宣言明けの11月に、大人美術部のみんなと念願の熊野古道へ行った!人里離れた山道を歩く楽しさ、ハンパなかった👣

f:id:chinpira415:20211205221449j:plain険しい山道を想像し、旅の前からなるべく歩く生活を心がけていたけど、実際はアスファルトより山道の方が、足の裏にはうーんと優しいものですね。宿から熊野本宮大社へ向かう1時間半コースで、心も肉体も弾みっぱなしのアンリ歩兵隊~♬ただ聖地へと続く巡礼の道は、見どころがありすぎて1度の訪問では味わい尽くせません💦とりあえずお勉強なしに歩くだけでも、全身にエネルギーの行き渡るのが体感できちゃいマシタ。

f:id:chinpira415:20211205220347j:plain石段のぼり~の、急な坂道駆け降り~のを繰り返すうち、宗教心の乏しいじぶんにも何やらヒタヒタと聖性を感じるようになるから不思議…。いやはや、ここは間違いなく2度3度と足を向ける場所ですね歩く行為がそのまま巡礼!旅を終えた瞬間から「また歩きに行きたーい!」と願うようになったちんぴらです。

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【カラダ うずうず美術展 ①】

熊野古道から戻ったら、今度は今村くんと染谷亜里可(1961-)さんのユニット、D.D.の新作が体験できると聞いて、栄にあるギャラリーSA・KURAへ突撃。するってーと会場にビニールシートや布で張りぼての山ができてて、また山登りか~!と大ウケ😊実際は手前の水玉の布部分の穴から潜り、身体をねじりながら登る仕掛けになってて、熊野より数倍ハード(爆)。布の中では鯉の滝登り図を想像しながら独りもがいておりマシタ👍

f:id:chinpira415:20211224160540j:plain日常ではけして体感できない刺激がクセになりそう(笑)。作品名は『王様だけがパンツを履く』。アーティストたちの脳ミソは凡人では計り知れませんね(笑)。構造物として眺めても、“きわめてよい風景”…いや、“きわめてよいパンツ”でした~。

 

【カラダ うずうず映画鑑賞】

でもって、衝撃的な映画とも遭遇👀コロンビアで50年以上続いた内戦を下敷きにした物語『MONOS 猿と呼ばれし者たち('19)です。主役となるのは、「モノス(猿)」というコードネームで呼ばれ、ゲリラ組織の戦闘員として訓練された8人の少年少女。人質のアメリカ人女性を監視しながら、外界から遮断された山岳地帯で無邪気に暮らす彼らが、ある事故を契機に連帯感にヒビが入り始め、チームの統制がきかなくなるの―。


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1980年ブラジル生まれのアレハンドロ・ランデス監督による長編2作目。とにかく時代や場所を特定していない架空の物語なのに、子どもたちの悪ノリアクションをはじめ、意味よりリズムや音を先行させる演出センスや、着古した戦闘服の馴染み具合など、異様にリアリティをかんじてしまい、ずーっと前のめって魅入っちゃってたのです。しかも、山が舞台になるわ、マティスの『ダンス』や今村君のアンリ隊のイメージも重なるわで大興奮!ひたすら続く“山つながり”…偶然にしては出来過ぎじゃないかー⁇⁇

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【カラダ うずうず美術展 ②】

さらに11月の最終週には、2泊3日のお江戸旅をぶっこみました(笑)。一番のお目当ては東京都現代美術館で開催中のクリスチャン・マークレー(1955-)『トランスレーティング[翻訳する]』展。マークレーは、過去にブログで取り上げたこともある作家ですが、『THE CLOCK』('10)という傑作映像作品しか知らなかったの…。

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経歴をネットでざっくりカジってはいたけど、正直言ってテキストで読んでもピンとこなかったわけ💦…あたしの苦手な音楽や音にまつわる実験的アーティストみたいだから余計に。ところが百聞は一見に如かずですね👀何と終わってみたら滞在時間3時間超え鑑賞(笑)。それでも美術館を後にするのが名残惜しく、後髪が引かれまくりでした。

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会場内では、じぶんが今まで思い込んでいた“音楽”とはまるで異なる解釈で“音楽”が説かれているので、あっけにとられることばかり…まさに蒙が啓かれたかんじ。特にオススメなのが『スクリーン・プレイ』('05)古いフィルムを寄せ集めて作った映像に、線や点のアニメーションが重ねられて進行する30分の作品で、身体の動きが視覚化されるセンスに心底シビれました。立ったまま鑑賞は若干キツイけど、絶対に見逃さないで👀


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【カラダ うずうず山登り】

そしてお江戸の最終日は早起きして高尾山へGO!すでに山歩きはお手のものです(笑)。お天気◎紅葉◎、案内してくれたYちゃん手作りお稲荷さんも極上で、至福の一時を過ごしましたいやー、足を延ばしてアクションすると命が燃え上がりますね♬

f:id:chinpira415:20211224181616j:plainしかも頂上では富士山がお出迎え🗻 行きの新幹線でしかと目に焼きつけた富士山が、最終日にも再び登場するとは…ぶっちゃけ、感動以外の言葉が思いつかなかったよ~。

f:id:chinpira415:20211224180043j:plain2021年に還暦を迎え、残り時間を意識し始めたちんぴらは、来年も愉快な冒険を続けたいです。次回は年明け1/13に初UPします。ではではよいお年をお迎えください―。