還暦すぎてまさかスキー場へ行くことになろうとは…💦 大人美術部メンバーたちに「スキーをしなくても楽しめるから~」と口説かれ続け早や数年。生まれてこの方スキーを無視して生きてきたちんぴら61歳は、去年の暮れ、遂に旅行支援を利用して白馬村岩岳スキー場へ行って参りました!
そもそも40年前、同級生たちがこぞって“夏はサーフィン、冬はスキー”をエンジョイしていたとき、「何が面白いの?」とドン引きしていたちんぴらです。特にスキーは移動も装備も大ごとすぎてアウトオブ眼中。ウィンタースポーツってもっと優雅なもんじゃね?映画『シャレード』(1963年)を眺めてうっとりする方が千倍有意義よ💎そう、ジバンシィのジャンプスーツとオリバー・ゴールドスミスのサングラスで雪山の小鹿になり切るヘップバーンが、ちんぴらにとっての理想のスキー世界の美だったのです😊
そんな映画で刷り込まれたセレブの社交場イメージと、スキーにはもうひとつ大学生の王道青春レジャーのイメージもあり、どっちにも属していないじぶんはやっぱり蚊帳の外でした💦最近では、2015年公開の映画『フレンチアルプスで起きたこと』が、冬の高級リゾート地を効果的に使っていて印象に残ってます。鼻持ちならない成功者一家をこき下ろすブラックコメディ。ほら、この予告編イッパツで釘付けでしょ?👀
長~い前振りついでにもう1つ番外エピソードを—。当たり前だけど、ちんぴらは冬山用装備をまったく持っていないので、みんなからあれこれ借りて、いっぱしの防寒スタイルを完成させました★最後は噂のワークマンに連れて行ってもらい、1900円でスノーブーツをゲット👍ええ買い物でした~、雨用長靴としてもメチャ重宝してまーす😊
さて、ようようスキー場へ出発です(笑)。当日の朝、かなり寒空でしたが名古屋には雪の欠片もありません。でも予報によると長野方面は⛄マークばかり。そこでちんぴらの最初の興味ポイントは「一体どこから銀世界に変わるのか?」というものでした。まず駒ヶ岳SAでは、早朝降ったであろう痕跡は微かにあったものの、まだまだ余裕。
その後もずっと空模様に変化はなく、「雪って本当にあるの?」と、ずーっと疑い深げなちんぴらでした。
ところが木崎湖トンネルを抜けたあたりから、雪の女王の気配を感じ始め…!
「あれだよ~」の声を聞き、生まれて初めてスキー場を肉眼で目撃👀はい、“トンネルを抜けるとそこは雪国だった”というフレーズは本当でした。
うぉー、雪だ雪だ~♬天ぷらに揚げる前の小麦粉をはたいたデカイ春菊が、辺り一面にザクザクそそり立ってるではありませんかー
タイヤ交換したばかりだと聞いてはいたけど、道路の凍てつき具合にシビれました~🚘さーて、目的地の白馬岩岳マウンテンリゾートへ到着です。
車の中でサクサク着替え、スキーチームは靴や板を借りて準備開始。初めて訪れたはずのレンタル小屋には既視感があり…そうだ!ボウリング場にそっくりじゃん★
そしてお次の“人生初”はゴンドラ体験です。いやー、これは興奮しましたね~。視界が白のグラデーションに覆われているので遠近感がつかめず、終始ホワイトキューブの中で宙吊りにされてる感がありました。
勝手に連想しちゃいますよね~、長谷川等伯<松林図屏風>を!松じゃないけど(笑)。この世の果てまでGOGO♫ 別世界とはこのことでしたか~。
山頂に到着。標高1289mの雪山に初めて足を踏み入れたら…さすがに冷たい。こりゃあスキーウェア一式はMUSTですね。スノーシューズは雪の中でもカンペキ👍
スキーチームと別れ、北アルプスを一望できる白馬マウンテンハーバーでお茶しながらまったり。吹雪いていたので、絶景は眺められなかったものの、都会暮らしのちんぴらからすれば、これ以上ないほどの非日常空間…まるで夢の中👀
基本ホワイトキューブだからさー、自然に創作意欲を掻き立てられてしまう…辺り一面にペンキをぶちまけてみたくなりました。雪の女王って本当にいるんだね!
なーんて幻想的な気分でゲレンデを後にし、今宵のお宿ホテルシェラリゾート白馬へ到着したら、ロマンチック気分は吹っ飛び、ウェルカムワインは飲み放題だわ、お汁粉にチマキ、タイカレーまで用意されてて、今度はイッキに胃が全開よ~♫
でもって温泉♨三昧ですよ~。雪が降る中での露天風呂体験も“人生初”★貸し切りの檜風呂から眺める雪景色もブラボーで、外国人旅行者になって日本を満喫した気分です。風呂上がりには飲み放題のコーヒー牛乳をごっくん🐄
ライトアップされた中庭が美しい💎
住んでる地域でもワンシーズンに1~2度は雪が積もるけど、通勤の足元のシンパイに躍起になって、「キレイね~」などと見惚れることなんて皆無です(笑)。
卓球にビリヤードにダーツと、ホテル内娯楽スペースも充実。しかも貸し切り状態。どうやら、ええ年して全部やり切ってるのは強欲なあたしたちだけでした💦そして部屋には暖炉が…否が応でもテンションあがります🔥
そうそう、一晩中雪が降り続き、朝になっても止む気配が一切ない体験も、“人生初”でしたね。吹雪の中で朝から露天風呂…いやー、これまたオツな味わいでした。
その後も、中庭で見知らぬ子どもたちに交じり、ぜーぜーしながら雪遊びをしたり、雪見珈琲タイムで寛いだり…チェックアウトギリギリまで遊び倒してきましたよ。サラっと&ふわっと雪質がタマランかったです😊
しかーし!当たり前だけど、雪が降り続くということは、我々大人美術部の愛車も雪まみれ💦雪ってさー、まあるくまあるく降り積もってゆくのね~。
遊び倒した後はヨイショ、ヨイショとみんなで雪下ろし。
いざ帰路へ。おそるおそる出発進行🏁前日の春菊雪景色とは打って変わり、もはや山のパレットから緑色は消えてマシタ。こんな雪深い道を車を走らせて移動するなんて…最後まで“人生初”尽くし旅でした。
この銀世界、しんぼうタマラン!かっけー!VRなんて足元にも及ばないよ。
すぐさま脳裏をよぎったのは、雪山を舞台にしたカルト西部劇『殺しが静かにやって来る』(1968)。ありえないロケ地、ありえない演出、そしてありえない幕切れのマカロニウエスタンの傑作。ちなみに音楽はあのエンリオ・モリコーネです~♫ごめんね、スキー場に行っても映画馬鹿で💦
途中、道の駅でお土産を買ったり、お蕎麦を食べたりしながら、愛知県内に入ればウソみたいに晴れ渡ってて…。1日で車窓の景色がこれだけ激変したのも“人生初”でした🤩
PS 次号は2/28に更新します