日常と非日常の間から―⌛

“定点観測”好きなちんぴらは、新型コロナに関しても、意識的に書き留めています。じぶんの日記に初登場するのは2月4日。豪華客船内の事態に仰天しつつ、一方でその日はバレンタイン贈答用のチョコを買いに出掛けておりました(汗)。でもむしろこんな平凡なスケッチこそ、後にはリアルなテキストになる気がします。ここでは、2020年2月~6月にかけて、読んだり見たり聞いたりしたあれこれを抜粋しておきますね✑

📅2月某日

マブダチMから借りた2003年発行の『キラーウイルスの逆襲』(畑中正一著/日経BP社)を読む。SARS?名前だけ微かに聞き覚えが…。ところがびっくりするほど今のコロナ禍の状況とシンクロするもんだから、逆に冷静になれましたよ。まさに過去に学ぶでした!

f:id:chinpira415:20200607112253j:plain f:id:chinpira415:20200607112424g:plain

日本は幸いにして感染者ゼロだったSARS「文明の利器であるジャンボジェット機に乗って世界に広がったSARSが急速に終息したのは、やはり文明の利器であるPCRとインターネットのおかげである」(本文より)と出てきますが、4ヵ月で終息できたのはかなり奇跡的だったみたいです。「隔離」に伴う人権問題と追跡調査の難しさ、デマや買い占めのこと、高齢者の致死率の高さ、被害の大きかった台湾の主張や感染症が政治に密接に絡む経緯など…畑中先生、今書きました?と突っ込みたくなるくらいの臨場感にふーっ。

f:id:chinpira415:20200607112331j:plain

本の中で、パンデミックが発生した場合の自治体対応について検討している専門家集団のリーダーとして西村秀一氏が登場します。西村先生は今回もメディアでコメントされてますよね。今まさに、地方自治体の担うべき役割を目の当たりにしている毎日ですが、正当に怖がるための道筋を説く専門家たちの存在は大きい…。ただし、専門家の見解を参考にしつつ、予防もマナーも最後はじぶんの頭で考えて…がキモだと思ってます

📅3月某日

▶新型コロナが猛スピードで世界を席巻し、遂にWHOがパンデミック宣言をした頃、最もチケットの取れない講談師六代目神田伯山(かんだはくざん)が、YouTubeで無料配信を始めたと聞き大興奮。噂には聞いていたけど、ここまで振り切れた芸だったとは~👀

f:id:chinpira415:20200614123607j:plain正直言って、落語の軽やかさには馴染みが深くても、講談の生々しさには及び腰なところがありました。ところが、伯山襲名前に臨んだ「畔倉重四郎(あぜくらじゅうしろう)全19席」が、連夜UPされるのを聴き始めたら、やめられない止まらない!色男で連続殺人鬼のダーティーヒーロー像にすっかり魅せられちゃって… 悪事の美に、耳からどっぷりと浸かり、コロナを忘れる春でした🌸


【#01】畔倉重四郎「悪事の馴れ初め」(1席目)【全19席】

📅4月某日

▶深夜、クソ生意気なマブダチOからフイに連絡があり、高校生ノリの長電話。「昔、感染症のゲームにハマっていたことがあって、世界が全滅して行くのになぜか何度トライしてもアイスランドだけが生き残ったことを思い出しましたあ~。きっとリアルでも、何事もなく終わる国は必ずあると思いますよ~」と、妙に暗示めいた話に―。

f:id:chinpira415:20200614112617j:plainそういえば以前Oにもらった本があったっけ…『図解 生き残るためのやりかた大百科』(PIE)。こんなご時世なので久しぶりに引っ張り出して再読しました。「ハチに刺されたときの手当法」や「カヌーのつくり方」は序の口で、「地下シェルターのつくり方」とか「社会崩壊に備えるには」なんていう項目がしれーっと並び、緊急事態の幅が広すぎてメチャ可笑しい。ちなみに「インフルエンザの防ぎ方」はマトモ路線でした(笑)

f:id:chinpira415:20200614112704j:plain

▶そうこうしているうちに愛知県にも緊急事態宣言発令。いきなり来週から仕事は在宅でとのお達しが(汗)。そこで、図書館からどっさり借りてきた本を友にして引きこもりが始まりました。遅ればせながら愉しんだのが村田沙耶香コンビニ人間(文藝春秋)

f:id:chinpira415:20200614144421j:plain f:id:chinpira415:20200614144457j:plain

自粛期間読書にあまりにピッタリなんで、じぶんのカンにホレボレしましたね(笑)。近所のコンビニか食料品店しか他者とのリアル接点がない毎日…その数少ないシャバの一角が、この“受胎告知小説”によってグッと彩りを増したのです。ブラボー♬

📅5月某日

f:id:chinpira415:20200614215604j:plain▶TVでドキュメント72時間の再放送「鴨川デルタ」編を偶然目撃。京都で学生さんするなら理想のくつろぎ空間じゃないの~と悔しがっていたら、マブダチKから万城目学鴨川ホルモー(産業編集センター)が届きました。これまた過去に話題になった小説ですが、あまりにタイムリーな1冊でビックリ仰天👀

f:id:chinpira415:20200614214900j:plain f:id:chinpira415:20200614221758j:plain

コロナ禍で中止になった葵祭「路頭の儀」が物語の鍵になったり、感染症のごとく見えない“オニ”が生き生きと暴れ狂ったり、はたまたレナウンのCM「わんさか娘」が頭から離れなくなるという…何せ読んでる最中にレナウン倒産の一報が入りましたからねぇ(汗)。トンデモ展開を、偏差値高めの語り口で硬派な青春群像劇に着地させた1冊、閉鎖中のキャンパス=京都大学が舞台になっているのも“今”でした🏫

f:id:chinpira415:20200619221805j:plain▶感染拡大が一息ついた5月中旬、ご近所のマブダチFんちでテイクアウトのカレーランチに舌鼓🍛。フト目に留まった砂の器('74)のDVDを借りて帰宅。言わずと知れた松本清張の長編推理小説の映画化です。大昔に1度TVで見たきりですが、今更ながら豪華キャストにたまげましたよ!男も女も老いも若いも全員主役級。往年の日本映画見てると、どんな役柄でも陰影が立ち上ってて、人生背負ってます感がハンパないんです

f:id:chinpira415:20200620121922j:plain

でもってこの作品の見せ場は、ハンセン病に苦しめられて村を追われた親子の運命が叙事詩のごとく描かれてゆくくだり。四季折々の美しい日本の原風景が、皮肉にも世間の悪意も浮かび上がらせて行きます。病への偏見や差別的空気の支配するスケッチがコロナ禍の今と重なり、いやはや、なーんも変わってないことに愕然としてしまいました💦


砂の器 デジタルリマスター版

▶さて次にめぐり会ったのがヨガの先生に借りた『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)。去年話題になった本、著者は英国在住のブレイディみかこさんです。海外子育て体験談か?と読み始めたら、政治・経済・教育・福祉などの幅広いテーマを、生活者目線で具体的に捉え、かつ硬派な読み物になっててとても小気味イイ

f:id:chinpira415:20200620132449j:plain劇映画とルポでは立ち位置が異なるとはいえ、例えばケン・ローチの映画を通じて知る英国労働者階級の叫びでは、豪速球すぎて目の前を通過して終わってしまう…。でも彼女の本の場合、ご近所の人間関係や家族との会話を踏まえながら社会問題に落とし込んで行くので、誰も皆のっぴきならない境遇を生きてて、そこを安易に切り捨てて進めちゃダメだと気づかされるのです。遠回りを厭わない胆力に大いに魅せられました。

f:id:chinpira415:20200620133014j:plain

📅6月某日

▶買占め、自警団、ネット上でのバッシングetc…コロナ禍は、ウイルスより人間の方が恐ろしいという空気もはびこらせました。こんなとき、ムショーに読みたくなるのが1995年に上梓された阿部謹也『世間とは何か』(講談社現代新書)。世の中にゲンナリする度、拠り所としてきた1冊です。例えばこんな一節を目にすると―「世間とは個人個人を結ぶ関係の環であり、会則や定款はないが、個人個人を強固な絆で結び付けている。しかし個人が自分からすすんで世間をつくるわけではない何となく、自分の位置がそこにあるものとして生きている(本文より)

f:id:chinpira415:20200620144055j:plain

なぜ我々は何の保証もないまま自粛要請に黙って従い、身を小さくして耐えるのかが、ぼんやりとわかってきませんか…。マイナンバーカードの普及率が現状15%止まりなのに、なぜ80%の外出自粛要請目標に対して努力できるのか…不思議でしょうがなかったけれど、「世間」という所与されたものさしを思い浮かべれば「そりゃあ、世間にはあがなえないか…」と飲み込めてしまえるんですよね。そう、世間と社会は違います

f:id:chinpira415:20200620223900j:plain f:id:chinpira415:20200620223923j:plain

ブレイディみかこさんの発言からは英国社会と対峙する様子が伺えますが、少なくともあたしは日本の世間という枠組の中で生きているのであって、その中のmy世間を意識しての自己表出。しかもその「世間」を対象化できず、「何となく」置いているだけだから、対峙のしようもない空中戦が59年間続いているというか…。せめて阿部先生の本を読み返し、じぶんとじぶんにとっての世間とは何かを考える機会にはしてるけど…正直言って難しい作業です(汗)。

PS 次回は7/14に更新します。2カ月ぶりに観た映画の話を少々―。

 

小村雪岱に酔いしれる ☂

2月。非常事態宣言前の最後に訪れた美術展が、岐阜県現代陶芸美術館で開催された『小村雪岱(こむらせったい)スタイル 江戸の粋から東京モダンへ』。今更ながら「間に合ってよかった~」「見られてよかった~」と、心から思う展示でした♥ 来年、東京への巡回が予定されているみたいなので、ちんぴら目線で少々振り返っておきましょう~♫

f:id:chinpira415:20200524125658j:plain以前にも触れましたが、小村雪岱の画業に興味を持ったのは、2006年に読んだ今は亡き原田治氏の名著『ぼくの美術帖』(みすず書房)がきっかけでした。その後、小村雪岱ご本人による自著日本橋檜物町』平凡社ライブラリーを読んだり、古本屋で見つけた画集を宝物にしたりと、ちんぴらはもっぱら印刷物を通してひっそり愛でておりました

f:id:chinpira415:20200527213106j:plain f:id:chinpira415:20200527213140j:plain

小村雪岱(1887-1940)は、装幀挿絵舞台美術の仕事で名を馳せ、大正から昭和初期にかけて活躍した絵描きです。アカデミックな教育を受け、古典絵画の正統派の伝承者でありながら、圧倒的な“新しさ”があったんですよね。そんな雪岱28歳のデビュー作が、泉鏡花の小説日本橋の装幀のお仕事。どうっすか、もぉ~ステキすぎてしんぼうタマランでしょう~😢100年以上前のセンスに首を洗って出直したい気分です(汗)

f:id:chinpira415:20200528091206j:plainそんな雪岱ワールドが今回大量に直に見られたわけですから、手汗かきっぱなしでしたよ(笑)。今まで印刷本を通してオタク的にしつこく愛でてはきましたが、オリジナルと対峙したときの情報量は全く別物ですからね。劇場で見るとDVDで見るとでは、映画の印象が様変わりするのと同じです。例えば装幀。函と本体とを組合せての大胆な意匠をガラス越しに眺めるとき、物質から放たれる気配を直に浴びると、どんなことを念頭に浮かべながらこの仕事に没頭したのかな…と、やたら想像力が活気づきます。

f:id:chinpira415:20200530113523j:plain

雪岱の画業は、商業美術を中心にしていて、今で言うところの売れっ子イラストレーター&デザイナーみたいな立ち位置だったようですが、彼モダンな感性に飛びついた当時の市井の人々の審美眼にも驚いちゃいます👀100年後にも通じる“クール!”を見抜いてたんだもの~。次も泉鏡花『愛染集』(1926)の装幀ですが、なんとこれ、表見返し部分なんですよ!降る雪の向きが所々変わってたりなんかして…カッケー✌ 読む前から、本編の情味と幻想性を予感せずにはいられません。

f:id:chinpira415:20200530125334j:plain

そしてこの絵から連想するのが、東映やくざ映画『緋牡丹博徒 お竜参上』('70)の1シーン。加藤泰監督は、雪岱の構図の深さを意識したのでは?なぞと勝手に妄想してますが、雪岱調はウエットじゃないから色褪せないやくざ映画と大きく違う点ですね。

f:id:chinpira415:20200530130814j:plain雪岱が描く美人画は、そもそもちょっとヘンなんですよ(笑)。めちゃくちゃ日本画の技法を極めているのに、表情にも体つきにも厚みがないからか、違う星の生きものに見えてくる。髪を結い上げ、だらりと帯が結ばれていても、日本語はおろか言葉も聞こえてこない。一方で折り曲げられた身体と華奢な首のラインには妙に艶が…

f:id:chinpira415:20200530134242j:plain f:id:chinpira415:20200530140933j:plain

こちらの木版多色刷の『蛍』(1942)がわかりやすいんですが、小さなポージングイッパツで絵の中の時間がぴたーっと静止し、逆に女性を取り囲んでいる空間がどこまでも拡がって行くような感覚に陥りませんか…一瞬と永遠みたいな…。単なる余白の美じゃなくて、時間が真空パックされてる…“時間の溜め”が絵のキメ手になって見えます

f:id:chinpira415:20200530141108j:plainでもって、挿絵のお仕事になると、この“時間の溜め”が物語の導線を補強し、最高の伴走者になるのです。はい、邦枝完二『おせん』(1941)の装丁挿画をご覧ください。

f:id:chinpira415:20200530231528j:plain f:id:chinpira415:20200530232233j:plain

かやぶき屋根に、ススキに、砂壁…おせんちゃんの柳腰と共振し、もはや線であって線じゃない。真空パックされた絵の中で、永遠に輝き続けます。元は新聞連載(偏執狂のトンデモ物語!)だったそうですが、こんな風におせんちゃんのエロスの未来性&永続性を目撃すると、バルテュス(1908-2001)なんて、ごくフツーの頭でっかちな画家にしか思えなくなったりして…ね(笑)。

f:id:chinpira415:20200530232516j:plainこちらも『おせん』の有名な挿画。雨の中、頭巾姿のおせんちゃんが、面倒な男から逃げる様子を傘越しに描いていて、まるで映画のワンシーン。墨の線だけで一瞬を切り取り、あとはご想像にお任せします…と、サラり投げ出してる淡泊さがタマラン!

f:id:chinpira415:20200530232626j:plainやっぱ映画好きとしては、降りしきる雨と傘と殺人で衝撃的に幕を開けるヒッチコック『海外特派員』('41)をツイ連想してしまいますね~。そういえばヒッチコック映画の美女たちも、色っぽいんだけどナマっぽくない…。作家が狂気スレスレで練り上げたイコンは、時代を軽々と超えて残響するんですね。

f:id:chinpira415:20200531111913j:plain f:id:chinpira415:20200531111933j:plain

同じく邦枝完二『お傳地獄』(1935)では珍しく豊満な胸元が―。でもここでのエロスは胸元より、隠れている口元ですよね。刺青の痛みにどう耐えているかを伏せ、あえて無表情に止めることで、苦痛の時間を想像させてしまう…こっわ~。

f:id:chinpira415:20200531124115j:plain

雪岱に関してネットで調べていたら装丁家大貫伸樹の装丁挿絵探検隊」というブログを発見★未見の挿絵もたくさん紹介されていて、贅沢三昧させていただきました。丁寧なプロの解説、非常に勉強になりました(ぺこり)※装幀好きにはたまらないブログです

shinju-oonuki.hatenadiary.org

【おまけ】さて、ここからはちんぴらジャーナル定番の【おまけ】コーナーです。こんなにインスパイアされたんですから、Galleryちんぴらを開くしかありません。まずは、なーんちゃってお傳を作ってみました~♫

f:id:chinpira415:20200531135151j:plainf:id:chinpira415:20200531135318j:plain

先にも書きましたが、雪岱ってこれ以上ないくらい平面な絵なのに時間の溜めが利いている。そこで窓付きの箱に入れて標本みたいに登場させたらいいんじゃないかと思い立ち―。お傳もススキも雪の朝も、押絵風に何層にも貼り合わせて真空パック(爆)。

f:id:chinpira415:20200531140856j:plainおせんちゃんなんて、5層にもなってんのよー。ジル・スチュワートも真っ青さ~

f:id:chinpira415:20200531141415j:plainそして、なーんちゃって『筑波(1942)。柳と富士と女の後ろ姿。この無理やり感が、トーシローが手作りするときの強みです。じぶんだけ愉しめればいいのですから~(笑)

f:id:chinpira415:20200531142414j:plainf:id:chinpira415:20200531142503j:plain

ラストはやっぱりマブダチKKのお習字で👍雪岱せんせいもきっと草葉の陰から苦笑いされてることでしょう。

f:id:chinpira415:20200531144029j:plain f:id:chinpira415:20200605233729j:plain

PS 次回は6/29に更新します



 

 

Galleryちんぴら🎨ひし餅展

美術館が休館になってすでに3ヵ月近くになるのか…。この間、なぜ「美術館で美術に触れる」がじぶんには必要なのかをちょっと考えたりしたけど…うまく整理できなかった(汗)。そこで整理手法を大きく変えマシタ(笑)。「鑑賞できないなら、じぶんで何か作って並べよう~」に(爆)。Galleryちんぴら、オープンです★

 

“ひし餅”に、グッときた!

まだ移動制限が出ていなかった2月初旬、大人美術部で岐阜県現代陶芸美術館へ遠征!途中立ち寄った古道具屋で目に止まったのが、見切り品扱いでお店の片隅に単品で転がっていたプラスチック製のひし餅飾りでした👀

f:id:chinpira415:20200517094228j:plain雛人形といっしょに飾るアレね…」と頭の中で思いつつも、なんだかまったく新しい造形物に見えちゃって…。「へっ?めちゃステキ~♫」と小躍り。はい、買いましたよ、金500円也😊 ちなみに我が雛人形のお飾りとは、サイズ・材質・デザイン・色彩と、悉く違うけど、それでも用途が同じひし餅飾りなのは間違いなしだよね(笑)。

f:id:chinpira415:20200517103547j:plainじゃあなぜ、我が家にやって来たNewcomerにグッとくるのか、既知のものが未知のものに感じるのはなぜか…。これまた毎日眺めながら考えたりしたんだけど、じぶんでもよくわかんないので、「それならいっちょ作ってみるか~」と腰を上げたわけ(爆)。

 

わからないなら手を動かす!

誤解されたら困るんだけど、そもそも手先が器用じゃないし、めんどっこいことなんかしたくない人間です(汗)。しかも、単純な形とはいえ立体だから、製図しなきゃいかんじゃん、イヤよイヤイヤが基本です。一方で、必ず色違いやテクスチャー違いも見たくなるだろうなあと想像できたんで、とりあえず型紙を作ることにしました(笑)。

f:id:chinpira415:20200517110400j:plain大量生産モデルの構築ですね(爆)。でも下の台座まで作るとなると、めんどうな上に単なるひし餅飾りの再現で終わっちゃいそうで退屈…。そこで➡「何かの上にのっけよう!」「どうせなら使えるものの上にのっけて、ウケを狙おう!」と閃き、ちんぴらがため込んできたお宝資材が眠る奥座敷を物色しました~♬ 

f:id:chinpira415:20200517114105j:plain

 

ひし餅箱が勢ぞろい!

そう、ハンズも画材屋もお休み中だから、ありもので工夫です。そして試行錯誤の結果、台座は空き箱に決定★ 箱の上にのっけると、いきなりゴージャス感が漂ったりして…。ほれ、エルメスとのコラボよ、いかが~💎

f:id:chinpira415:20200517120609j:plain空也もなか』『和久傳 笹ほたる』…土産にもらった上等和菓子の箱もいいかんじになんのよ~(笑)。手作りひし餅の荒い仕上がりを帳消しにしてくれちゃいます、ヘヘヘ

f:id:chinpira415:20200517121348j:plain作ってみてわかったのは、角がシャープなフォルムなので、紙の厚さが想像以上にキモになること。キリっと立たせたい、でも力の抜けた野暮っちさも出したいとなると、扱い勝手のイイ紙質が限られてくる…でもハンズは当面休みだし…しつこいって(爆)。

f:id:chinpira415:20200517122634j:plainそれと並行して色の組合せ問題も出てくるからさー、あーでもない、こーでもないが続きましたよ。それでも、“ひし餅”=なぜかカワイイ♥ をテーゼとして始めているので、ピンク(暖色)系が外せない!ことだけは判明。桃の節句はピンクの呪縛なのか~。

f:id:chinpira415:20200517122721j:plain手慣れてくると、サクサクきれいに仕上がり、自然に顔がほころんでくるから面白い♬キレのいい古今亭志ん朝さんの落語を聴きながら制作していたのが、功を奏したのかな…(笑)。ほらっ、たかが紙のひし餅でも、ずらり並ぶとなかなか壮観でしょ👍

f:id:chinpira415:20200517140244j:plain真上から見るとこんなかんじ。もはやひし餅から遠く離れ、ここはどこ、あたしはだれ?(爆)当初は、サイズ違いや、材質違いでもトライする予定だったんだけど、作っているうちに、SF的なイメージが浮び上がってきて…あえて同じ型紙で複数にしたの。

f:id:chinpira415:20200517140320j:plainほら、『 スターウォーズの戦艦が浮かぶ絵に見えてこない?(笑) 

f:id:chinpira415:20200517232323j:plainなんと、スタンリー・キューブリックの傑作2001年宇宙の旅('68)に出てくる石柱状の謎の物体“モノリス”までイメージしてたのよ~。ずーずしいにも程がある?(爆)いや、なんか唐突に造形物が目の前の空間に現れ出ると、その場の空気がちょこっと変わるでしょ。そういうのがたまんないなあ~なんて思うんだよね。

f:id:chinpira415:20200517225558j:plain

 

だから美術館へ!

“ひし餅飾り”にグッときたのも、“ひし餅箱作り”に夢中になったのも…元をたどれば「美術館で美術に触れる」があってのこと。今回で言えば、1月に豊田市美術館で目撃した『岡﨑乾二郎/視覚のカイソウ展』に何かしらインスパイアされて、始まったような気がするの。そして、コロナ禍によって世界は閉じる方向に加速したけど、あたしの頭の中は常に“開いていたい!”に体重がかかっていたし、美術館は“開いていたい!”を受けて立つ場なんだと、あらためて確認できました。後は再開を待つばかりなり~♬

f:id:chinpira415:20200518222651j:plain

そうそう、ひょんなことから、マブダチKKお習字好きで、教室にも通っていることをつい最近知り、「聞いてないよぉ~byダチョウ倶楽部状態に(笑)。そこでオオトリを彼女に書き下ろしてもらったタイトル文字で飾りましたよ🖌 Galleryちんぴら、これにて閉幕、ビシっとキマッタぜ~😊

f:id:chinpira415:20200523105222j:plain

PS 次回は6/14に更新します

 

あしたの料理🐔2020年自粛編

4月…ちんぴらもテレワークがはじまりました。正直言って、ウチにこもることも自由時間も、ウェルカム人間です。「お休み」➡「ひとり遊び」だったら、むしろツメツメで過ごし、首が回らないくらい多忙になります(笑)。でも、自宅仕事が毎日続くとなかなか厄介(汗)。仕事終了後の切り替えに意外と時間がかかるんですよ💦 で、このすきま時間に最もふさわしいアクションは何かと考えたら…やっぱ料理でしたあ~🍳料理の実験&研究性に没頭してると、次第に心が整ってくるんです。ってことで、3年ぶりに料理レシピ📋を共有します!

 

◆春キャベツ使い回しレシピ

コチュジャン煮】平野レミさんが教えてくれたお気に入りの一品。春キャベツがベストだけど、あたしは年中作ってて、汁ごとごはんにかけて食べるのがスキ♥

f:id:chinpira415:20200506170605j:plain
材料/春キャベツ(1個)豚肉しゃぶしゃぶ用(300g)

①春キャベツ1個は、芯をざっくりくり抜いて、縦に4つ割りにし、そのまま鍋に入れる(※ギューギュー詰めでOK)

②皮をむいたにんにく2かけを押しつぶし➡粗みじん切りにし、①に投入

③調味料(オリーブ油大さじ3 赤みそ大さじ2 コチュジャン大さじ1)をあわせ、②の鍋の真ん中にどろっと流し入れる

④豚肉に塩少々をふり、③のキャベツの間に詰め込むように入れる。①の芯の部分も薄く切って詰め込む(※この時点でかなりギューギュー詰め)

⑤④に酒カップ1/2と、湯カップ1+1/2を注ぎ、蓋をして強火で5分➡中火で10分煮る

★キャベツ1/2個で調味料半分にすると作りやすい。冬のキャベツは煮る時間長めで!

 

しらすオイルパスタ】鮫島正樹さんのしらすオイルは万能調味油。長年愛用しているレシピですが、日持ちOK&アレンジ多彩で超オススメです。こちらは春キャベツとあえてパスタにした一皿、うまいっ👄

f:id:chinpira415:20200506175628j:plain

材料/春キャベツ(1/6個)しらすオイル

しらす干し100gをざるに入れ、熱湯をかけて湯通し。水けをよく切っておく

②①のしらすをボウルに入れ、赤トウガラシ(種をとって小口切り)小さじ2、すりおろしにんにく2かけ分、塩小さじ2、胡椒小さじ1/4を入れて混ぜ➡保存瓶に移して➡EXバージンオリーブ油120mlを注ぎ、よく混ぜる。これでしらすオイルが完成

③スパゲッティを茹で➡表示時間の1分前にキャベツのざく切りを投入➡湯を切る

④③が熱いうちにしらすオイル大さじ2であえる。粉チーズと黒コショウをふって完成

★前出の画像では三つ葉のざく切りといっしょに卵焼きに。パンに塗って焼いても◎

 

【アンチョビ入り和風トマト煮】この春試した春キャベツレシピで一番感動したのが高橋拓児さんのレシピ👍アンチョビ&トマトを使い、なんと和風味なのよ~。高橋さんのレシピはいつも意表を突く組合せで、即作ってみたくなるものばかり。とぼけたしゃべくりも絶妙、ええキャラしてますよ~♪

f:id:chinpira415:20200506183616j:plain

レシピはこちらからどうぞ。NHKきょうの料理「春キャベツとアンチョビの和風トマト煮」のレシピby高橋拓児 4月1日 | おさらいキッチン

★完熟トマトで作ったのでグズグズになり(汗)、桜エビをお好み焼き用の乾燥小エビで代用しましたが、味はバッチリでした!

 

◆リーズナブル副菜レシピ

【厚揚げの味噌炒め煮】30年くらい作り続けている副菜レシピ。白めしの上にのっけて丼ぶりにしたら、がつがつイッキに食べちゃいます。冷めてもうま~い😊

f:id:chinpira415:20200507185913j:plain材料/厚揚げ(2枚)長ネギ(1/2本)

①厚揚げ2枚はひと口大に切り、ざるに入れて、上から熱湯をかけて油抜きする

②長ネギは斜め薄切りにしておく

③調味料(しょうゆ大さじ1、砂糖・酒・酢各小さじ1、豆板醤少々、赤みそ大さじ1、塩少々)をあわせる。水150ccに中華スープの素小さじ1をとかしておく

④フライパンを熱し、サラダ油大さじ1/2をひき、①を並べ入れて、軽く焦げ目がつく程度に両面を焼き、③のスープと調味料を入れしばらく煮て、②を投入し、火が通ったら、水溶き片栗粉でとろみをつける

★赤みそがオススメ。本日の献立は、ニラ入りチヂミ、春キャベツの辛し和え♪

 

【ツナモヤシ炒め】これまたリーズナブルでオツな一品。安い、早い、うまいの3拍子です。ありふれた材料をカレー味でまとめたところがグッジョブ🌼

f:id:chinpira415:20200507210414j:plain材料/もやし(1袋)ツナ缶(小1缶)

①もやしは水で洗い、水けをきり、ペーパーで水分をとる。ツナは缶汁をきっておく

②フライパンでサラダ油大さじ1を熱し、にんにくのみじん切り小さじ1/2、カレー粉小さじ1、塩小さじ1/4を入れてざっと混ぜる。香りが出たら、①のもやしを加える

③もやしに油がなじんだら、酒大さじ1、しょうゆ大さじ1/2、ツナを加えていためる。皿に盛り、黒こしょうをかけてできあがり

★水っぽくなりやすいので、食べる直前に作ろう🔪カレー粉はお好みで増加しても◎

 

◆メインディッシュレシピ

【豚肉の乳酸発酵漬け】つい最近「きょうの料理」で公開された荻野恭子さんのレシピは、自粛時間にもってこいの実験料理。熟成した乳酸発酵漬けをベースに、燻製に仕上げました。塩分少なめで、肉のうまみが堪能できる主役肉です🥩

f:id:chinpira415:20200507212250j:plain f:id:chinpira415:20200507212339j:plain

材料/豚肩ロース塊肉(300g)

①ジッパー付き保存袋(Sサイズ)に豚肉を入れ、粗塩小さじ1、きび糖小さじ1/2、水1カップを加え、袋の口を閉め、袋の上から軽くもんで揺らし、なじませる

②室温(15~20℃が目安)に1日おいてから冷蔵庫で2~3日間おく(豚肉から血がにじみ出て、漬け汁が赤みを帯びてくるが、そのままでOK)

③厚手の鍋にアルミホイルをひき、ローリエ1~2枚、コーヒー粉10g、砂糖小さじ1を敷き、網をかけ、その上に②をのせて、蓋をして弱火で40~50分燻し、そのまま冷ます

★小さじ1の塩だけで十分美味しい。しっとり柔らかな仕上がりになります

 

【さわらの照り焼き】春と言えば鰆!ご贔屓料理研究家大原千鶴さんが紹介していたさわらの照り焼きは、いしり能登の魚醤油)で味付けしてますが、あたしはナンプラーで代用白身の魚とナンプラーの組合せが新鮮です🍋

f:id:chinpira415:20200507221438j:plain

レシピはこちらからどうぞ。NHKあさイチ「さわらの照り焼き」のレシピby大原千鶴解決!ごはん 9月3日 | おさらいキッチン

ししとうの代わりにネギを添えて。みりん+ナンプラー、好きな組み合わせだわ~

 

◆炭水化物好きレシピ

【汁なしトマトうどんエダモンこと、枝元なほみさんの調味料使いセンスにも、いつもハッとさせられます。どこのスーパーでも手に入る材料を使って、キラリと光る無国籍料理にヘンシンさせちゃうのです。トマトと組み合わせるのが、ベーコンではなく、魚肉ソーセージってところもミソ👍

f:id:chinpira415:20200507223436j:plain

レシピはこちらからどうぞ。汁なし トマトうどん レシピ 枝元 なほみさん|【みんなのきょうの料理】おいしいレシピや献立を探そう

★顆粒の焼きあごだし+オイスターソース+豆板醤=想像以上に深みあり。手軽に冷凍うどんで作っても美味しいよー♪

 

【しいたけ卵チャーハン生しいたけの大袋が安売りしてると、無性に作りたくなるのがこのレシピ。焼豚やネギを入れなくても、しいたけのうま味だけで引っぱれるすぐれものなんですよ。休日のランチにいかが~?ちくわのかば焼き添えて💛

f:id:chinpira415:20200507223337j:plain材料/生しいたけ(5個)卵(1個)

①生しいたけを2ミリの薄さに切る。軸も薄切りにして使う

②熱したフライパンにサラダ油大さじ1を入れ、中火で①を炒め、全体に油がなじんだら、塩少々で味付けして➡取り出す ※炒めすぎない

③②のフライパンにサラダ油大さじ1.5を追加し、塩少々を入れた溶き卵1個を強火で流し入れて、ふわとろに炒めて➡取り出す

④ごはん1.5杯分を③に入れて炒め、パラパラになったところへ②③をもどし、しょうゆ大さじ1.5を3回に分けて鍋肌から流し、焦がしながら炒め合わせる。胡椒少々をふる

★しょうゆを焦がしながらごはんに混ぜる×3回= 香ばしさ満開!

 

◆おまけ

残ったしいたけは、薄切りにして3日間ほど天日干し。干すだけでこんなに縮んでしまいますが(汗)、香り豊かな手作り干ししいたけの完成です。乾燥剤を入れて瓶に詰めれば、かなり長期保存できますよ。天日干しにいい季節~、自粛時間にぜひトライして

f:id:chinpira415:20200508221608j:plain f:id:chinpira415:20200508221706j:plain

そして、散歩ついでに、ヨガの先生んちへ立ち寄ったら…掘りたての筍を使った若竹煮をご馳走になったあ~、うっまーい!前代未聞の騒動が起きようと、旬の野菜はバリバリ現役。自然はまったく動じておりませんでした…感服(ぺこり)。

f:id:chinpira415:20200512211848j:plain

PS 次回は5/29に更新します

 

鴉を愛でる💙リアル編

花見のメッカ鶴舞公園も、今年はコロナ禍のため、ブルーシートが敷き詰められることもなく、連日ひっそり。屋台もボンボリもビール臭もないお花見週間でしたが、例年とは異なる“絵”が見られて、これはこれで新鮮でしたね👍何せ人より鴉の方が賑わってたんですから~😊 薄桃と黒の響演は、画像で見るよりうーんと幽玄の美でした~

f:id:chinpira415:20200418141215j:plain鴉&群れを目撃すれば、自ずと連想するのがヒッチコックの映画『鳥』('64)ですね。わが小学生時代はTV版洋画の全盛期で、放映される度にチャンネルを合わせた記憶があります。子どもながら単純な怖がらせパニック映画には思えなくて、“ある日突然”“さして気にも留めなかったものが…”という映画テクに、興奮しましたね。観客は「鳥を見る」から「鳥に見られる」側に強制的に置かれ、世界が一変するのです

f:id:chinpira415:20200418143410j:plain f:id:chinpira415:20200418143741j:plain

これまた、世界が感染症の猛威に怯える今とも通じる視座ですわ。…我々がウイルスから見られていて、侵入されるのではないかという恐れと共通するような―。そうそう、映画のヒロインティッピ・ヘドレンのこんな衝撃写真をみつけましたよ!鴉とは晴れて共生ですか?ブロンド美女ならそれも可能なのね~😊

f:id:chinpira415:20200418144739j:plain

色とフォルムだけで子どもでも識別できる鴉。幼い頃から「あれなに?」「カラスだよ」と大人たちに教えられてきたのでしょう(笑)。彫刻家・柳原義達(1910-2004)の鴉は愛らしい。悪戯っ子みたいな愛嬌がある。亡き父は、近所でも評判のガキ大将だったらしく、子どもの頃のあだ名がカラス(爆)。あたしと鴉との縁の深さは血筋です😊

f:id:chinpira415:20200418150616j:plain

前回『鴉を愛でる💙美術編』で、“鴉愛で”に至ったエピソードを書きましたが、魅かれ始めた最初の頃に手作りしたのがこちらのモビール。ビニール板を切ってつないだだけの玩具ですが、長年我が家の顔になってます。いつもは窓辺にぶら下げているので、ベランダに降りた本物の鴉の目にとまり、ガーガーと声掛けされたこともありました😊

f:id:chinpira415:20200418162806j:plainそして、このモビールのおかげ(?)なのか、ウチに遊びにやって来るマブダチたちから、次々と鴉の置物を進呈されて…集まる集まる~~!世の中にはこんなものが商品化されているのね…と、その事実に一番驚きましたよ(爆)。おリボン付き鴉もあれば―

f:id:chinpira415:20200418165601j:plain見上げれば電灯や、扉のストッパーにもこっそりと…。ええ、佇まいですわ

f:id:chinpira415:20200418165724j:plain f:id:chinpira415:20200418165812j:plain

じぶんで買ったものもあります(笑)。ずいぶん前に雑誌BRUTUSの「みやげもん」コーナーで見かけて、取り寄せたのがこちらのからす団扇。府中の大國魂神社で、毎年7月20日のすもも祭に、五穀豊穣・悪疫防除・厄除に頒布されるものとか。ステンシルで描いてるんだろうね。単純な絵柄だから余計に胸がトキメキますわ~、裏面もスキ♥

f:id:chinpira415:20200418172956j:plain

大國魂神社には1900年もの歴史があり、拝殿もなかなかご立派な様子。こりゃあ1度拝みに行かねば!御祭神は國魂大神(おおくにたまのおおかみ)。出雲の大国主神と御同神だって。はいはい、またもや古事記ね~😊  ところが古事記のパワーは侮れません(汗)

f:id:chinpira415:20200418174833j:plain f:id:chinpira415:20200425111017j:plain

去年の夏、作品に惚れ込み懇意にさせていただいている写真家の楢橋朝子さん 

chinpira415.hatenablog.com

 が、我が家へ立ち寄ってくれました。まあ、それだけでも1ファンの身には浮き立つ話なのですが、着いて早々に「からす団扇、懐かしい~!」と盛り上がってくれたんですよ(笑)。それもそのはず、生まれも育ちも東京の楢橋さんはご存知だったようで、鴉を縁に、その後の四方山話がヒートUPしたのはご想像通り…いやそれ以上でした😊

f:id:chinpira415:20200425111336j:plainしかも鴉物語はまだまだ続いちゃいました!なんと、歓談の興奮冷めやらぬ数日後に楢橋さんから1冊の写真集が送られてきたのです。2冊持ってるからどうぞ―と、サラリ届けられたのが深瀬昌久『鴉 SOLITUDE OF RAVENS』深瀬昌久?鴉の孤独?…装幀からしてすでにヤバイんですけどぉ(汗)…どうしようもなく胸の奥がザワザワ…

f:id:chinpira415:20200425115101j:plain生唾を飲み込みつつ、そろりそろりとページを開けたら―それはパンドラの箱でした💦

f:id:chinpira415:20200425120830j:plainあ~、開けちゃったよ~。 触れてはいけない扉を開けてしまったあ~~~

f:id:chinpira415:20200425121724j:plain f:id:chinpira415:20200425121843j:plain

脇汗かきながらも快感で―。こんなショットを目撃したら落ちて行くしかないですね

f:id:chinpira415:20200425122412j:plain落ちて行きながらも欲の深いあたしは、去年の1日1枚ワークだった“左手マッキー”のモチーフにして、連日模写(笑)。もちろん左手ですよ✑これ以上ないくらい、黒マッキーにぴったなモデルですものね~♫

f:id:chinpira415:20200425122632j:plainそれにお手本自体が、あの世から手招きしてくる写真ばかりだから、左手で描いてもサマになったりして…ポリポリ。

f:id:chinpira415:20200425122707j:plain幽閉されてるのか、自由を謳歌してるのか…鴉を想いながら我が身を振り返るひととき

f:id:chinpira415:20200425122741j:plainそして次の1枚に仰天!『鴉を愛でる💙美術編』で紹介したjean pascal imsand(右)の1枚と思わず見比べたくなるでしょ~。深瀬ショットは鳥居につがいで止まった絵。PARISから日本へ…巡り巡ってここにたどり着いた感がわきましたよ~。あたしがそうだと思えばそれでよし。運命ってヤツは自分で勝手に捏造するものです、はい(笑)。

f:id:chinpira415:20200425122828j:plain f:id:chinpira415:20200425131254j:plain

それにしても深瀬昌久(1934-2012)とは一体何者?ネットでチラっと追っただけでも、その壮絶な生涯と伝説化している作品群に恐れおののきました!どうやらいただいた写真集は、1986年に初版が刊行され、2008年に限定1000部で復刻されたバージョンらしいのですが、いま調べてびっくりドンキー👀中古で44,000円…それもSOLDOUTって…ひぇー。楢橋さん、無知ですいません(大汗)。写真集の最高峰が我が家で眺められることに改めて武者震いですぅ…ブルブル。みなさんには見つけた動画を共有しまーす★


Masahisa Fukase - The solitude of Ravens - Photography - 深瀬 昌久 - 烏 ·鴉

「からす」「カラス」「烏」に「鴉」と、日本語の文字表記は様々ですが、今回ブログタイトルを「鴉」にしたのは、深瀬さんの写真集を意識してのこと。牙がついてる方が彼の作品トーンとあってますよね。一方、動物行動学の松原 始先生が執筆するカラス研究本は全部「カラス」。松原先生の柔らかな投げ掛けはカタカナが◎です。そういえば勲章を拒んだ天才・熊谷守一(1880-1977)は、ひらがなで「からす」としたためてたっけ…

f:id:chinpira415:20200425155045j:plain f:id:chinpira415:20200411171327j:plain

さて、今年の7月22日、大國魂神社のすもも祭は無事に開かれるでしょうか…。よそ者が言うのもなんですが、厄除け神事が中止されるのは忍びない。科学的知見と同時に、古代の知見も活かしてほしいものです…。何せ、源頼義・義家父子から始まったとされるお祭りですからね~、とりあえずは無事の開催を鴉に祈っておきましょう。

PS 次回は5/13に更新します

 

鴉を愛でる💙美術編

はじまりは20年以上前にマブダチからもらった1枚のポストカードだった―。2匹の鴉を前景にして、遠くにエッフェル塔が霞んで見えるモノクロ写真。なぜかこの写真を目にした瞬間、鴉の存在感に我が魂が持っていかれちゃったちんぴらです(汗)f:id:chinpira415:20200403212408j:plain翼を広げて飛び立つ鴉と、高みの見物の鴉…。この20年、2匹の鴉をながめては、その時々のじぶんの心境を推し量ってきましたね今のじぶんはどちらなのか―。そして一昨日、ひょんなことから額装して以来初めてカードの裏を見返してみたら…jean pascal imsandのクレジットが―。作者名なのか???ドキドキしながらすぐさまネット検索しましたよ~。するってーと👇

f:id:chinpira415:20200404135149j:plain f:id:chinpira415:20200404135240j:plain

昔のPARISの風景だと勝手に思い込んでいたら、なんとこの美男子が作家本人で、1960年生まれローザンヌ出身。あたしと1歳しか違わないの。しかもスイス写真界の新星の1人として注目されていたのに、 1994年に34歳の若さで他界したって…。これをくれたマブダチに知らせたかったけど、実は彼ももうこの世にいない…😢 それでも作品だけは残り続ける!ネット上で閲覧できた写真は、どれも詩的でブラボー!20年前なら追い駆けられなかったルーツ探しが今じゃ無料で可能に…。遅まきながら出会えてよかった★

f:id:chinpira415:20200404151601j:plainというわけで、1枚のポストカードからあたしの“鴉愛で”が始まりマシタ~♫ 一度スイッチが入ると、じぶんの目が勝手に対象にフォーカスするようになるから笑っちゃう。ヒマさえあれば憧れのキミを目で追う放課後…みたいなもんですわ😊 例えばわかりやすいところでは絵画を通じて“鴉愛で”。ゴージャスな乱舞をお披露目するのは―

f:id:chinpira415:20200404165556j:plain
長谷川等伯(1539-1610)の重文『烏鷺図屏風(うろずびょうぶ)(1605)の左隻でございます。もぉー、なによ~このじゃれっぷり~!文句なく血が沸騰しますね。何せ鴉は、古来から世界各地で「太陽の使い」や「神の使い」としてあがめられてきた生き物だから、絵画の中では隠れヒーローとしてけっこう君臨してんのよ。

f:id:chinpira415:20200405223405j:plain f:id:chinpira415:20200405223503j:plain

竹内栖鳳 (1864-1942)、左は『泊舟群烏図(はくしゅうぐんうず)(1905)、右は『白雨烏(はくうがらす)(1917)の左隻。ざっくりと即興で描かれているように見えても、構図にスキなし。何とも贅沢な余白にウットリ。空気の流れさえ感じられるよね~。与謝蕪村(1716-1784)『鳶鴉図(とびからすず)も外せません。切手にもなってます。雪の中、肩を丸めて寄り添う姿はまるでバディムービー(2人組を主人公にした映画)のワンシーンです♥

f:id:chinpira415:20200404175303j:plain f:id:chinpira415:20200404164742j:plain

なんだか久しぶりにストレンジャー・ザン・パラダイス('84)を見直したくなってきたぁ~。ほら、蕪村の鴉といっしょでしょ?3人ですが―(笑)。

f:id:chinpira415:20200404180333p:plain
もちろん洋画界でも鴉はひっぱりダコ🐙 まずは雪つながりでブリューゲル 1世 『雪中の狩人』(1565)。手前の狩人、その横の農民、真ん中は氷上遊びで、遥か遠くには切り立った山並みがそびえ、そして視線は曇り空にも伸びる―1枚の絵にどんだけ欲ばり構図なんだあ~。そう、ちっこいけど、ここは鴉じゃなきゃキマらないよね👍

f:id:chinpira415:20200407230513j:plainゴッホ(1853-1890)さまの『カラスのいる麦畑』(1890)では、群れ飛ぶ鴉が絵筆のうねりパワーを倍増させる効果を生み出し、穏な気配を際立たせております💀 カァーカァー、ガァーガァーと、鳴き声まで聴こえてくるようだ。

f:id:chinpira415:20200407225416j:plain旧約聖書では、洪水の後、ノアの箱舟から初めて外に出されたのが鴉と言われていて、その由来から西洋では吉凶を占う鳥とされているとか。ピカソ(1881-1973)が極貧時代に描いた『女とカラス』(1904)は、そんな占術的な香りをまとった1枚に見えますね。女のフォルムと鴉のフォルムが重なり、なんともエロティック

f:id:chinpira415:20200411184046j:plain

お次はルソー『戦争』(1894)オルセー美術館で見ましたあ~。タイトルとは裏腹に隅々までくっきり明快なタッチ。白、黒、ピンクにブルーと、まるで絵本のようだけど、松明と剣を持つ五月人形みたいな少女が飛び越えて行く先は、死体の山に群がる鴉(汗)。しかも時間が止まって見えたりなんかして…強い絵だなあ。

f:id:chinpira415:20200407225900j:plain

ピカソゴッホ➡ルソー➡そして我らが会田誠の登場です。2013年【天才でごめんなさい展】で目撃した『電信柱、カラス、その他』(未完)にはのけぞりました~。垂れ下がった電線と六曲一双の凹凸が見事に呼応し、この世の果ての、さらに奥の奥まで妄想を駆り立てられました。一方で鴉に目を凝らせば、ちぎれた指や目玉をこっそり咥えていて…そこだけは赤々と光る…。震災直後に書き下ろした正真正銘の傑作。マジに天才

f:id:chinpira415:20200407232328j:plain

浅井忠(1856-1907)みたいな写実画家って若い頃には全く気にも留めなかったけど、会田誠からの逆の流れで日本美術史を見返せば、「ほーっ、いいものだな」と。石川県立美術館所蔵の『農夫とカラス』(1891)、ドリフのコントシーンみたいでスキ♥ 種蒔きした端から鴉の思うツボになってて…(笑)。舞い降りる一匹と背後の農夫の動きもタマラン♪

f:id:chinpira415:20200411141413j:plain

鴉って人間との距離が近い生きものなんだよね。どちらかと言うと不吉なイメージや悪戯なイメージが強いのに、童画にも使われているし―。かこさとし(1926-2018)『からすのパンやさん』シリーズなんて、『からすのてんぷらやさん』まであんのよ、なんで天ぷらなんだよ~(笑)。右はスイス人絵本作家ハンス・フィッシャー(1909-1958)『7羽のからす』。その昔、フィスの線に憧れてよく真似して描いたものです💦

f:id:chinpira415:20200411151230j:plain f:id:chinpira415:20200411151651j:plain

最近じゃチコちゃんに叱られるで毒を吐くキヨエがお茶の間に襲撃。浮き沈みの激しい生きものギョーカイで、これだけ低飛行旋回を持続できるのは、霊鳥だからか(笑)。神武天皇の東征の際には、3本足の八咫烏(やたがらす)が松明を掲げて導いたという神話もあるしな。そしてまたもやここでも『古事記』に行き着いちゃったよ~

f:id:chinpira415:20200411160522j:plain f:id:chinpira415:20200411163637j:plain

そんなこんなで「鴉を愛でる💙美術編」、いかがでしたでしょうか。1度では書き切れないので、続きは次回「鴉を愛でる💙リアル編」にまとめますヨ。お楽しみに~♫

PS 次回は4/29に更新します

 

 

 

 

 

あたしの“かっけ~!” レポート2020📄

前回に引き続き、令和に入ってから「この人、“かっけ~!”」と思った人を並べる企画の番外編、僭越ながらちんぴら自身の回答でございます(汗)。いやね、そもそもこの企画自体を思いついたのは、元旦に放送されたEテレの特番が発端なの📺それが『2000年を生きる~塩野七生と高校生の対話』。塩野さんに届いた高校生からの手紙をきっかけに、母校・学習院の生徒たちに向けて行われた特別授業映像を見て、正月早々「かっけ~!」を連発することになっちゃったってわけ(再放送もチェック!)。

 

塩野七生の気風の良さが、かっけ~!

f:id:chinpira415:20200313131451p:plain開始早々塩野さんは、高校生にじぶんの将来などわからなくて当たり前だと口にする。そして「将来役に立つ唯一のことは“免疫をつくること”」だと一席をぶつの。まず山に登り、そこで壁にぶつかったらじぶんで考えて挫折に慣れ複眼的な目を持ち教養を身につけ、免疫をつくれ―と。なんだか昨今の非常事態にも通じる話に聞こえてしまうが、“免疫”いう例えには、甘くも辛くもなく、すごくリアリティがあったんだよね

f:id:chinpira415:20200313151234j:plain f:id:chinpira415:20200313151309j:plain

 あと、久しぶりに耳にした「みっともないことはしない」という一言にもハッとさせられた!子供の頃のお説教で最もウザかったフレーズ(汗)。だけど、塩野さんが説く“世の中の規範”は、他人様の目を恐れて従うものというより、じぶんの尊厳をじぶんで守るために拵える道筋のように思えて、この年になってようやく腑に落ちたわ👍


塩野七生「最後の歴史長編」を語る

高校生を前にしてもけして子ども扱いせず、常に「わたくし」と「あなたがた」の対話の姿勢で座していた塩野さん。正直言って今まで、雑誌『プレジデント』を読んでそうなオヤジたちに、リーダー像を指南するイメージで眺めてマシタ(汗)。もっとシンプルに気風の良い方なのよ~そのうえめちゃくちゃ洒落オツで、かっけ~のなんの~。無造作に下げてたボアのBAG、あたしも欲しいよ~♪すいませ~ん、みっともなくて💦

 

大竹伸朗の純情混沌ぶりが、かっけ~!

f:id:chinpira415:20200315201303j:plainf:id:chinpira415:20200315201342j:plain

東京都現代美術館2006年に開催された大竹伸朗『全景 1955-2006』展は、武者震いしながら眺めたな…。なんと作品総数2000点だよ~(汗)。しかも、全作品、テンションMAXでさー、注ぎ込まれた膨大なエネルギーが地層になってて、会場から地響きが聞こえてきそうだったわ👂特に30年に渡って制作され続けた「スクラップ・ブック」全64冊が並ぶコーナーには、心拍数が上がったあ~。当時の動画を見て見て👀


art Lover 芸術愛好家

実はあたしもスクラップブック作りが好きで、長年作り続けてますが(現在も進行中)大竹作品は混沌の極めっぷりがハンパなくて、じぶんのちっこさを思い知らされることばかり(汗)。ここまで狂えるのは、彼の根っこが澄み切ってるからなんだろうな。そんな大竹氏の近影を、つい最近都築響一氏の『スナック芸術丸』偶然見かけたの。令和になろうがどこ吹く風~♪いつだって独り“大竹時代”を爆走してて、やっぱこの人かっけ~わ。時折りのぞく純情ぶりにもホホが緩む~😊(長編です。お時間あるときにぜひ)


2019.4.1

あたし、大竹氏の発言のすべてにグッとくるの200%理解できちゃう(笑)。次の動画なんて、何度見ても「あー、同じ星の住人だなあ~👽と感動すら覚えちゃって…。「画材屋で買った紙には描く気がしない。拾った紙じゃないと燃えない」って…本人にはいたって素直な一言でしょうが、笑い過ぎて皺が増えマシタ。あ~、返す返すも去年の『ビル景展』を見逃したのは一生の後悔です(クスン)。


あの人に会いたい! 第166回 大竹 伸朗(Shinro Ohtake)氏/ アーティスト

 

風を捕まえる岡﨑乾二郎が、かっけ~!

f:id:chinpira415:20200320132049j:plain岡﨑乾二郎氏の名を知ったのはいつだったか…。おっきなカンヴァスに、ぺたぺたと様々な色が塗り盛られていて、しかも2枚組色の組合せが放つ多幸感につられつい、右見て左見てを繰り返してしまい自動的に作品を前にする時間が長くなり1粒で複数回美味しいグリコアーモンドチョコ体験を堪能。その後、あちこちの美術館の常設展でこのシリーズを目撃し、岡崎絵画の体感はさらに増幅して行きマシタ😊

f:id:chinpira415:20200318223846j:plain f:id:chinpira415:20200318224440j:plain

はたまた、5~6年前だったか、絵描きのマブダチSに岡﨑氏の美術批評の仕事を教えてもらい読んでみたら、これがトーシローのあたしの視界さえグッと押し広げる柔軟な知性に満ち溢れていて、スンゲー驚いちゃったのよ…岡乾、いったい何者?と。そんなわけで、今回豊田市美術館で開催された個展『視覚のカイソウ』には飛んで行きマシタ🐤岡乾のおっそろしく広域な活動ぶりに腰を抜かし、今では、朝食でロースハムのせトーストを食べるたび、『おかちまちシリーズ』を連想してしまうちんぴらです(汗)。

f:id:chinpira415:20200318214932p:plainそれにしても…なんて粋な人なのよ~。大袈裟でなく、風を捕まえて作品に織り上げているみたいでかっけ~!そして興味深いのは、前出の大竹氏と岡﨑氏が同じ1955年生まれの東京出身だってこと。作品の着地は正反対に見えるけど、水面下に張り巡らされた複雑な回路や、湛えられた熱量は一緒で、あたしには美術界の双子―『悪童日記に思えるの。江戸の文化を遺伝子レベルで体現してる2人は、生涯にわたり創造者を貫くことは間違いナシね

f:id:chinpira415:20200318224408j:plain

 

ひとり遊び王国の姫、SAKUちゃんかっけ~!

マブダチYちゃんのひとり娘・SAKUちゃんは、あたしの創作のライバル 突然の一斉休校タイムに何して過ごしてるかな…と様子伺いしたら、さーすが、我がライバルは虎視眈々と腕を磨いておりました!見よ、この晴れ姿を―👗

f:id:chinpira415:20200321230551j:plainf:id:chinpira415:20200321233408j:plain

SAKUちゃんは、Eテレで放送されていたBBCの裁縫バトル番組ソーイングビー」に夢中で、何と新聞紙を使い、見よう見まねでドレス作りに燃えてんだって😊本人着用のこちらの一着、注目ポイントは裾の重なり部分と、中に綿(新聞)を入れてふんわりさせた大胆なリボン飾りとか。ポージングもバッチリだ、やるな~👍

f:id:chinpira415:20200321230633j:plain

こちらはアトリエで作業中のSAKUちゃん👩 すぐに試着ができるようパンツとシャツだけで真剣勝負。まさにコレクション直前のデザイナーの横顔ね。椅子の上にゴミ箱を置いてBODYに見立て(涙)、本気度MAXオートクチュールです💎なるほど、番組に触発されてボリュームの出し方を研究してたのね。そして最新作はギャザーをたっぷりあしらったベアトップドレスじゃないの~、かっけ~!立体把握センスにも脱帽だわ👒

f:id:chinpira415:20200321230752j:plain

マズイ、SAKUちゃんが着実に腕をあげてきた…ライバルに差をつけられてしまったわ(汗)。そう、ひとり遊び好きは自由時間が天国♥ 学校がお休みの方が何かと多忙なんだよね(笑)。

 

イッキに読了。木内昇『光炎の人』が、かっけ~!

では、ライバルSAKUちゃんがこ~んなにハジけていた間、ちんぴらは何をしていたかというと…。世の中が非常事態シフトになりそうだったので、図書館から読み逃していた長編小説『光炎の人 (上・下)』を借りてきて、ひたすら読書に耽ってマシタ~

f:id:chinpira415:20200324204222j:plain

日露戦争の開戦前夜、徳島の山奥のド貧乏な煙草草農家の三男に生まれた主人公の音三郎は、12歳で刻み煙草工場で下働きしながら、労働効率を目覚ましく上げる機械の仕組みに魅せられ、やがて大阪へ転職。電気技術の進歩が人々の暮らしを豊かにすると信じ、独学で無線機の研究にまで乗り出すが、そのウブな探求心はいつしか軍部と結びつき、満州国の増強戦略に加担して行くことに―。はい、2016年、木内昇東日本大震災原発事故をきっかけに書き上げた堂々たる傑作です!

f:id:chinpira415:20200325183438j:plainざっくり言うと、小学校もロクに出ていない音三郎が、コンプレックスをバネに理想に燃えて突き進むド根性話の趣きで語られのが上巻。一方、下巻の音三郎は、立身出世の軌道に乗り始めて実学を忘れ、あの根深いコンプレックスで虚構へ向けて暴走を始めます…。きめ細やかな焦燥感演出に鼻血が出そうになりました。そして、小説の大半は音三郎の五感を通じて我々に語り掛ける筆致ですが、最後の最後に思いもかけない人物の目を通し、音三郎が客体となって幕を閉じるんです…まあこのくだりのかっけーこと!

f:id:chinpira415:20200328000504j:plain f:id:chinpira415:20200328000557j:plain

他にも『茗荷谷の猫』『漂砂のうたう』『笑い三年、泣き三月。』…など、木内作品は滋味深いです。彼女の作品世界には「渡世」という言葉が似つかわしい人々が登場し、懸命に生きながらも、風の赴くまま漂い流れて行く印象が残ります。功成り名遂げる人生とは無縁の人々の、ささやかな痕跡に思いを馳せたくなるような…。映像の直接性とは異なる、文字を追い駆けることで立ち上がる情景に、ひとしきり魅させられてしまうのです。さて、感染症との共存の道のりは長期戦になる模様…ぜひ本を傍らに!

おまけ:台湾のデジタル大臣、気になる~!

f:id:chinpira415:20200328085733j:plain
政治家であり天才プログラマーって…なんだかわかんないけどワクワクしちゃう♪ 台湾のデジタル大臣・唐鳳(オードリー・タン)の発言には、柔らかな未来が説かれていて、懐疑派のちんぴらも思わず身を乗り出してしまいマシタ~😊母性と父性を併せ持ったリーダー、いま最も気になる人でございます(ぺこり)。

toyokeizai.net

chinpira415.hatenablog.com

 

 PS 次回は4/13に更新します