勝手に年間cinema🎬 2018年版
遅まきながら、あけましておめでとうございます(ぺこり)。どうぞ今年も『ちんぴら★ジャーナル』をご贔屓に♫ さて2019年の幕開けは、ちんぴらジャーナル恒例の年間映画特集です。去年1年に劇場で見た71本の中から、印象に残った数々の作品をガッツリMEMOっておきますね。レンタルする際の参考にでもしてくださいませ~★
母と娘と貧困の米国映画2本
▶きらきらファンタジーを創造するフィギュアスケート界の頂点に立ちながら、ライバル選手襲撃疑惑でヒール役に転落したトーニャ・ハーディング、憶えてますか?『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』('17)は、そんな彼女の昭和少女マンガも真っ青な半生をクローズUPした傑作なの~★性悪スパルタ母をはじめ、彼女を取り囲むハイエナ輩たちとの共依存関係の背後には、米国の成功至上主義が横たわっていて、なかなか複雑な欲望のパッチワークに仕上がってます。何より鼻息までトーニャになり切ったマーゴット・ロビーの演技に、興奮冷めやりませ~ん👍
▶『アイ、トーニャ』と抱き合わせで見て欲しいのが『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』('17)。安モーテルで暮らす、失業中のシングルマザーと6歳の娘ムーニーのひと夏のスケッチです。青い空、光る太陽、パステルカラーの雑貨たち…すぐ側にはディズニーランドがあり、まるで“夢の国”の玄関前で暮している生活に映るけど、実際のモーテルは低所得層のカオスと化す難破船(汗)。米国の現実をまざまざと照射しつつ、ママゴトみたいな親子を見守る眼差しには母性が宿る…。ムーニーの友情譚に泣けた~。
純愛ドラマならこの2本
▶さてラブストーリーと言っても、あたしがオススメするんだから、ありきたりな設定じゃないのは想像がつくでしょ(笑)。数々の賞に輝いた『シェイプ・オブ・ウォーター』('17)と、ハンガリー発の小品『心と体と』('17)の2本です。どちらもファンタジー色が強いんだけど、なぜか作り物めいて見えなかったの。かなりショッキングなシーンが出てきたり、周囲に溶け込めないハグレ者同士が接近するところも共通点だったな。
▶世界中がすれっからしになっている今、もはや現実設定で純愛へ着地させるのは到底無理なわけで、“運命の出会い”を描く場合は、「力技の捏造」と、逆に「眼を疑うような野暮ったさ」がキモになる気がするわね。欠けているもの、諦めてきたものを補いあうかのように、主人公たちが覚束ない手つきで内なるピースを1つずつ積重ねて行く…。待って近づいて&待って近づいてを繰返しながら、やがてスクリーンには永遠が立ち上る…そんな仕掛け。ヤダ、書いてるうちに見直したくなってきちゃった(笑)。
ホン・サンスのマジックに浸る3本
▶“運命の出会い”を、実生活でしれーっとやってのけ、世界一センセーショナルな映画監督と呼ばれているのが韓国のホン・サンス58歳。奥田瑛二似のこのおっさんは、自作『正しい日、間違えた日』('15)に出演した22歳年下のキム・ミニと不倫の仲になり、以降『夜の浜辺でひとり』('17)『それから』('17)と立て続けにタッグを組んで、ガンガン傑作を生みだしているの。どうも創作のミューズが初老の男の前に降臨したみたいね。
▶互いの思いを公言してはばからないお2人ですが、映画の中の恋愛事情が実生活をダブらせるような展開にもなってて、やたら手練れ。観客は、フィクションの中にゴシップ性を覗き見するつもりが、キムの纏う透明度の高い空気と、時間軸をズラす緻密な設計に酔いしれるうち、虚構と現実の迷路に迷い込む…。不格好な悲喜劇を、滑らかな手つきで綴り、辛抱たまりましぇーん♫ 3本まとめてチェックしてみて。
上等ドキュメンタリー映画どっさり
▶ドキュメンタリー部門は秀作揃いで選びきれない(汗)。インターネットによって世界との距離が縮まったせいか、どんなテーマだろうがツイ我が事として魅入ってしまう。作り手の知性によって世界の迫り方が様変わりするのも面白くて、劇映画より作家の想像力を吟味してる気がするわ。まず巨匠フレデリック・ワイズマンによる長編記録作品『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』('15)。167もの言語(!)が飛び交うN・Yの下町ジャクソンハイツに生きる多種多様な人びとの悲喜こもごもを切り取り、面白いのなんの~、世界の交差点に居合わせた気分♫ 3時間なんてあっという間!
▶去年一番興奮したのが、老舗カメラメーカー・オリンパスによる損失隠蔽事件の真相に迫った『サムライと愚か者』('15)。英国人社長の不当解雇をきっかけに明るみに出たこの事件は、震災の年に発覚し、世界中のメディアで報道されたらしいが、当の日本人の記憶にはほとんど残っていない(汗)。ここで暴露される日本企業の隠蔽体質は、業界特有の話ではなく、もはや染み付いた日本人の性。今も昔も変わらない。あのゴーン氏逮捕騒動時にすぐさま脳裏をよぎった1本なのよ。テロップでつなぐ構成も秀逸。
【映画 予告編】 サムライと愚か者 -オリンパス事件の全貌-
▶想田和弘『港町』('18)は、古い町並みが残る岡山県の小さな港町が舞台。面白いのは、監督が完全オフモードで町をぶらつき、住民に話しかけたりして偶然集めた素材が、作品になっているところ。目的を持たないままお客さん状態でいるのに、カメラを回しているうち、被写体が勝手に映画の中に降りてくる!引きの強さも才能のうち~。
▶縫製工場で働く出稼ぎ女性労働者たちの姿を通し、現在の中国を描き出すワン・ビンの『苦い銭』('16)。過酷な仕事現場、貪欲な労働者たち…でもワン・ビンが撮ると全然ニガくなくて…むしろあったかな話に見えちゃう(笑)。人間を愛おしむ気持ちが強い作家なのよね…。人の営みの滋味深い部分をしっとり見守り、何度も胸を打たれたわ。
腹の座った傑作3本
▶結局、極めつけの1本を選びきれなかった2018年の映画事情(汗)。最後に、腹の座った傑作3本を駆け足でご紹介しておきましょう。1本目は、娘を殺されて泣き寝入りなんかしてたまるか!と、怒りを暴走させる田舎町の主婦と、アメリカ南部の閉鎖的な風土をクロスさせ、のっぴきならない空気を醸成させた『スリー・ビルボード』('17)。死者を真ん中に配し、2つの魂が救済される展開にシビれたあ~。役者もブラボー🚩
▶ベイルートの市民生活を舞台にした『判決、ふたつの希望』('17)も、2人の男のちょっとした諍いが、引くに引けない状況を生み出し、「じぶんならどうする?」と考えずにはいられない傑作です。両者の間を調整するはずの法廷が、むしろ闘いのリングと化す演出にメチャ興奮したわ。そして映画は、2人の心の奥底に横たわる怒りの正体ににじり寄ると同時に、じぶんにとって不都合な他者を想像させ続け、抜群のストーリー展開。熱い男たちと対照的に、終始冷静な2人の妻たちの存在感も印象的よ。
▶元気溌剌すぎて、若干恐ろしい87歳の御大クリント・イーストウッド。もはやガソリンを飲んでるとしか思えない(汗)。2015年に高速列車内で起こった無差別テロ事件を、実際に犯人を取り押さえた3人の若者を起用して撮った新作『15時17分、パリ行き』('18)は、運動神経抜群の傑作。特に一見全く場違いに映る観光シーンにノックダウン。あの陽光と俗な時間をチャージして新ヒーローたちは誕生したのね、神は光なり!
おまけ:小品でピリリ
▶ご贔屓役者ハリー・ディーン・スタントンの遺作となった『ラッキー』('17)は、老いと死を扱いながら、孤独との対峙に甘さが一切なく、カッコいいったらな~い!山椒がたっぷりかかったかけそば映画、サクッと一杯いかが?一方、31歳のテンションMAXヒロインが体当たりで動き回る『若い女』('17)は、カラフルな刺激のあるキムチ冷麺映画ね(笑)。若さにまつわる愚かさもウブさもまとめて放出してて、眩しいぞ~★
▶“若さ”つながりで…二ノ宮隆太郎監督・主演作品『枝葉のこと』('17)にも触れておきたい♪ 気の利いた言葉1つ言えない危なっかしい若い男が、何かに決着を付けたいと、ひたすら1本道を歩いているようなお話。父親に「殺すぞ!」と吐き捨ててそのまま閉幕する映画なんて前代未聞ですわ(汗)。でも驚くなかれ、「殺す」が「愛してる」に聴こえてしまう映画なの。黒コショウのきいたカレーうどんの趣き、いい汗かくわよ~。
というわけで、今年も映画館へ通いまっせ!
2018年に『ちんぴら★ジャーナル』でガッツリ紹介した作品も振り返ってね💛
PS 次回は2/8に更新します
2018年「1日1枚シリーズ★」発表!
2018年の制作テーマは…「1日1古代文字」!
さてさて、年末恒例「1日1枚シリーズ★」の発表です!2018年も、1月1日からエンエンと1テーマを追い駆け続けておりますが、今年のテーマ「1日1古代文字」は、ハードルが高かった~(汗)。何度も暗礁に乗り上げて、マジに墓穴を掘ったと後悔しきり…(笑)。とはいえ、テーマ自体は知れば知るほど面白くて辛抱タマラン世界。ここで、ちんぴらの紆余曲折をちょこっと共有させていただきま~す♪
漢字のルーツや象形文字のデザイン性は、子どもの頃からの気になりポイント。そのうえ、文字を手書きすることが激減するにつれ、漢字のフォルムが今まで以上に不思議に感じられ、モノとして愛おしくなってるみたいなの。ただ、どう考えたって奥が深そうなジャンルだから(汗)、とっかかりになりやすい本を見つけて…と出会ったのが、『漢字なりたち図鑑』円満字二郎/誠文堂新光社です。
日常生活でよく使われる漢字1223字の成り立ちが、気負いなくスッキリ解説されていて、非常にくすぐられました。説明する漢字の下に古代文字の例字がついていて、まさにあたしが求めていた1冊だったのです♫ ちなみに著者の円満字二郎さんは本名ですって!文字を研究するために生まれてきたとしか思えない~。
「1日1古代文字」作業工程公開!
①まずはレイアウト決め!
1日1テーマと言いながら、実は今年の作業は、毎日の積み上げで完結できなかったの(汗)。文字の数珠つなぎにドラマ性も持たせるので、ページごとにまとめて構成する必要があり、次の画像は12/21~12/25の5日分の作業になります。
左上の風景画はエミール・ノルデ➡その下が宮崎学の写真➡横に移動し森狙仙の日本画があり➡靴下はいてる女の絵はロートレックで➡右下の五姓田義松の刺青男で1ページ。…と、説明しても、サッパリ意味不明ですよね?(笑)
②古代文字、入りまーす!
では、この5つのモチーフがあたしの頭ン中でどんなイメージになっているかというと…。例えば12/24のロートレックのポーズは、「人」の古代文字に見えません?「人」という漢字の成り立ちが、絵から生まれた象形文字だということがバッチリわかるでしょ?これがやりたいことの一発目なんですぅ😊
そしてやりたいことの二発目は翌日へどうつなげるか。まず、前日の文字が翌日のモチーフの中にも入っていることが絶対条件。次にこの絶対条件を含んだモチーフを大量の印刷物素材の中から探すわけです。つまりここでは「人」を探し➡その中から刺青男をモチーフに選び➡絵を見て浮かんだ様々なイメージから➡12/25の古代文字を刺青=鮮やか➡「鮮」に決定しました👍
これで少しはわかっていただけたでしょうか…(汗)。ちなみにハードルが高かった要因は、1.モチーフをWebから調達しない 2.『漢字なりたち図鑑』に収められた漢字のみを使う 3.1漢字1回のみ使用 の、じぶんが決めた3つの縛りでした。手持ちの素材でやりくりするので、めいっぱい想像力を膨らませ、ボキャブラ天国状態じゃないと、つなぐのがタイヘンなんですぅ~(涙)。
③漢字の成り立ちをメモして完成!
そんな風に数珠つなぎした12/21~12/25の1ページの絵柄がこちらでーす👇
12/21 大地の絵から「地」(形成文字)➡12/22 雪の「地」に浮び上がる「鹿」(象形文字)の図柄➡12/23 怪しい「鹿」に描かれた艶っぽい「毛」(象形文字) ➡12/24 陰「毛」がのぞく女の「人」(象形文字)の横姿 ➡12/25 男の「人」の背中の刺青が「鮮」(会意文字)やかに光り…てな具合(笑)。じぶんでいうのもなんですが、くだらねぇ~。労多くして功少なし…ですね(爆)。
上手くハマると快感!
『漢字なりたち図鑑』によると、漢字の成り立ちは4つに分類されるそうです…知りませんでした(汗)。
- 象形文字:何かの形を描いた絵がそのまま形になったもの
- 指示文字:形がないものを。記号などを使って表現したもの
- 会意文字:すでにある漢字を組合わせ、その意味を掛け合わせて新しく作り出した漢字
- 形成文字:意味を表す漢字と、読み方を表す漢字を組合わせて新しく作り出した漢字
例えばこちらの荒木経惟の写真を見て、あたしは書道教室の帰り道にじゃれ合う「兄」と「妹」の後姿をイメージしました。文字と図柄がピッタリでしょ!4分類では、「兄」は会意文字、「妹」は形成文字に当てはまるそうです。
白馬と豹が取っ組み合ってる何とも奇妙なルソーの絵は会意文字の「暴」を、エジプトから出土したマスクは、指示文字の「面」を見立てました。これまた会心の当たり~。
黒田清輝の有名な3部作「智」「感」「情」は、作品タイトルそのままを書き込んでみました。「智」は本になかったので会意文字の「知」に置き換え、「感」「情」は共に形成文字です。今までこの絵の良さがサッパリわかんなかったけど(汗)、古代文字から振り返ると、タイトルとポーズが妙にハモって驚きマシタ\(◎o◎)/!
強引につなげる日々!
まっ、こんなことのために、我が脳ミソは日々消耗したのであります(笑)。いくつかのページを紹介しておきますね。「どう考えても、つながらないだろう?!」と突っ込まれそうな、むちゃぶりつなぎもご愛敬。来年は企画倒れにならないよう気をつけマース😊
古代文字刺繍プレゼント!
古代文字に明け暮れていたちんぴらは、マブダチたちへのプレゼントにも古代文字を応用★ その人のイメージを漢字一文字“刺繍”で表し、さらにミニ団扇に仕立てて進呈してみました🎁 これが意外にも好評を博したんですよね~♫
調子に乗って、ちょっと豪華にミニ掛け軸に仕立てたのがこちら!なんだか、“ザ・命名”ってかんじ(笑)。誕生日プレゼントにナイスパスでした⚽
4匹の愛猫がいるO家へは「猫」の一字を進呈🐈 。なんと、ホンモノの床の間に飾って愛でてくれてるみたいで、恐縮しちゃいました(ぺこり)。
こんな風に“交換の手段”になった古代文字たち。えー仕事してくれましたあ~。そして企画倒れにならず、何とか2018年も無事終わりそうでございます。もちろん来年も「1日1枚シリーズ★」はやり抜きまーす…もう少しだけお手軽に(笑)。
PS 年明けは1/20にイッパツめを更新します。2019年も「ちんぴら★ジャーナル」をご贔屓に♫夜露死苦~
つづきが楽しみ~♪ 朝の連ドラ『まんぷく』🍜
前回、“いま、つづきが楽しみなこと”を関係各位にヒアリングして、大いに楽しませてもらったちんぴら5歳(笑)。満を持して、あたしの楽しみも発表させていただきましょう~♫ 10月からスタートとしたNHK朝の連ドラ『まんぷく』です!
みなさますでにご存じかと思いますが、『まんぷく』は日清食品の創業者・安藤百福と妻・仁子の半生をモデルにした夫婦愛ドラマ。当たり前のように食べてるあのインスタントラーメン、でも誰がどうやって世に生み出したかは、意外と知られていないですよね。そんなインスタントラーメン誕生秘話が、大阪を舞台にドラマ仕立てで紹介されるということで、初回からがっつりハマっているのです(笑)。
《百福の研究小屋に一目惚れ!》
実は、安藤百福に注目したのは2014年にさかのぼります。横浜トリエンナーレを見たついでに、偶然立ち寄った『カップヌードル ミュージアム』で、百福が「チキンラーメン」を発明したという研究室を目撃したからなんです!忠実に再現された板張りトタン屋根の研究小屋は、あたしの理想のスペースNO.1★ このコックピット感と、解放感を併せ持つ究極のスペースで、日がな一日好きな研究に没頭できた百福が羨ましくて羨ましくて~。
《百福=立花萬平役は長谷川博己★》
そんな百福さんを誰が演じるかというと…ジャジャーン、長谷川博己で~す。正直言うと、NHK発・狂い咲き不倫ドラマ『セカンドバージン』のときは、「なに、このネズミ男?」と、まったく食指が動かなかったのですが(汗)、園子温、庵野秀明、黒沢清らクセ者監督の映画で披露した振り切った演技に魅せられ、じわじわとマイブーム(笑)。今じゃ勝手に日本のベネディクト・カンバーバッチと呼んでるんですぅ~♫
端正な顔立ちに居心地が悪いのか、どこか足早に2枚目路線をスルーしようとしてる異端の貴公子。そこが、バカ正直で熱くなったら一直線、胆力抜群の突き抜けた発明家・立花萬平役にピッタリなんですよ~!文句のつけようがございません(笑)。
ドラマは、背景となる激動の昭和を描いている点でも秀逸で、特に戦争の傷跡を今までにない視点で切り込んでいて興味深いんです。第3週目では、朝ドラとは思えぬような憲兵からのハードな拷問シーンがあったりして、萬平の自尊心との格闘に血が騒ぎました。牢名主風な男に怪優・六平直政が登場するところも心憎い!きっとまた、六平の出番がある気がしてるのはあたしだけ?(笑)
《スキップで演じる♫福子役安藤サクラ》
とはいえ、朝ドラのエンジンはヒロインにあり!安藤サクラですよ~。こちらも正直言って合意形成ができたのはつい最近のこと(汗)。『万引き家族』の信代役を見て、「おっと、まるでマグダラのマリアじゃないの~、こりゃあスゴイ!」と感服したんです。でも、朝っぱらからマグダラのマリアは濃過ぎですよね(笑)。じゃあ、どんなヒロインになるんだろうと期待に胸を膨らませていたら…
まずスタート時点では、女系家族の末っ子役で登場し、母や姉が担う生活の中心線から少し外れた周辺を、ヒラヒラ舞うように演じてみせました。いわば、スキップしながら“世界の妹”として振る舞うのです。ちんぴらは、このノンキなリズムがすぐに気に入りました★しかも福子は、戦前に英語が話せる設定で、楽しそうにホテル勤務をしてるのよ~。ロケ地は明治村の帝国ホテル!朝からウットリさせていただきました♥
そして女系家族の浮き沈みはドラマになりやすいというか….。長女の咲ねえちゃんが結婚したと思ったら➡早々に病死(涙)したり、次女の克子ねえちゃんが➡画家のダンナと子だくさんにぎやか暮しをしてたりと、ネタに事欠きません(笑)。そのうえ内田有紀が演じる咲ねえちゃんは、この後も“夢枕登場”というトンデモ演出で続投⚾。家族の絆を深めるアイコンとなるのです。
もちろん、萬平&福子が出会い、2人の仲が深まって行くプロセスは、回を重ねるごとに盤石になって行きます!信念の発明家と、その姿勢を断固支持するチアリーダーの組合せは、ある意味、変わり者同士の意気投合なのですが、キナ臭く進む時代と対峙し、風穴を開けるパワーがみなぎっていて、一緒にスキップしたくなるのです♫
《駄々っ子ママ役、松坂慶子に唖然》
ところが、萬平&福子の初々しいやりとりに、イチイチ激震を走らせる裏ヒロインがいるんです!憲兵よりも恐ろしい、福子の母・鈴子を演じて話題沸騰の松坂慶子さまです。「私は武士の娘です!」を印籠に、駄々っ子ママ全開のやりたい放題はまるでホラー(爆)。誰よりもお姫様でいたい鈴子ママが、すねていじけるときの後ろ姿があざとくてタマリません。思わず、鬼才ジョン・ウォーターズ監督の傑作『シリアル・ママ』('94)が脳裏をよぎりました(爆)。
四六時中「どうするの?」「どうなるの?」と口うるさい鈴子ママは、家族を心配するというより、じぶんの思い通りにならないことへの不満を晴らしたいかんじが濃厚で、かなりイラつくババアなんですよ~(爆)。でも、大女優の美しさオーラをそのまま身にまとって傍迷惑キャラで暴走するから、ぎりぎりのラインでセルフパロディに着地し、めちゃ笑えるんです。
松坂慶子がここまで化けるとは…誰が予想していたことでしょう。福子と萬平の結婚を全身全霊で猛反対し、泣く泣く許して嫁がせても、未だ発明家婿にぶーたれている鈴子ママ。いや、彼女の暴走は、終幕に向けてさらなる進化を遂げそうで、ちょっとコワ愉しみでもあります(汗)。何せじぶんで観音様と名乗り始めてますから~(爆)。
《立花夫婦に寄り添う野郎たち》
戦争がようやく終わったと思ったら、今度は敗戦後の食糧難が始まります…ふーっ。福子たちが、被災を免れた克子ねえちゃんちにやっかいになり、ギリギリの生活を送っていたある晩、家に押入った泥棒が大阪帝大卒の美青年・瀬戸康史扮する神部くんです。ところが立花ファミリーは、戦争で天涯孤独になった泥棒の身に同情し➡食事でもてなし➡居候させてやり➡やがて萬平の右腕に抜擢するという落語みたいな神対応!神部くんは学歴採用なのか、はたまた顔採用なのか…どっちなんでしょうね(笑)。
声がデカくて、抜け目のない、欲の皮の突っ張ったギラギラ男・世良役の桐谷健太も朝から濃いよ~。儲け話を聞き逃すまいと、萬平の周囲に常に徘徊。わかりやすく胡散臭いヤツで、かえって潔くて『まんぷく』の清涼剤と呼びたいです(爆)。画面から世良の声が地響きのように鳴り響いてくると、「よっ、待ってました!」と声をかけたくなるの♥どこか懐かしい匂いがする役者さん、これからもっとよくなる気がします。
《立花塩業、塩軍団たち》
“世の中の役に立つ仕事がしたい!”という萬平のモットーが、発明品となって次々と繰り出すたび、「 あたしも発明家になりた~い♬」と朝からテンションが上がります😊戦後、海に近い廃屋へ引っ越したふたりが、倉庫に眠っていた鉄板を利用して、塩の製造を始めるくだりにはワクワクしたなあ。それまで機械屋だった萬平が、食品製造へ舵を切るターニングポイントになりました👍
本格的に塩業に乗り出す決意を固めた萬平と福子はイッキに事業拡大へ。社員第1号の神戸くんが採用担当に任命され、14人もの若い衆を集めてきます。採用難に悩む今の企業人事が見たら歯ぎしりしそうなミラクルシーンですね★そうそう、この血気盛んな若者たち=塩軍団は、「塩ザイル」と呼ばれて人気沸騰中とか!目指すは和田三造の絵画『南風』の筋肉ですね(笑)。
住み込み従業員を抱え、いきなり大所帯となった立花塩業の奮闘劇は、我が両親を思い出し、感慨深いものがありました(涙)。ウチも出稼ぎの職人さんと共同生活をしていた時代があったのよね…。目下ドラマは塩作りを止め、社運を賭けた栄養食品ダネイホンの拡販にGO!してます。インスタントラーメン発明への道はまだまだ続く~
《あなたとトゥラッタッタ♪》
視聴者を朝ドラへ誘うポイントとして、主題歌の効果は侮れません。DREAMS COME TRUEの『あなたとトゥラッタッタ♪』を初めて耳にしたときは、「えっ?難しすぎない?大丈夫?」と唯一シンパイのタネだったんだけど…(汗)。マブダチMのダンナから、オープニングシーンの福子の動きがあたしに似てるよ~と指摘され、「なるほど!あのキョロキョロしながらの大股歩きは身に覚えが…」とガッテン👍それ以降、すーっかり耳に慣れました😊
『まんぷく』は、夫婦愛、家族愛、仕事愛、隣人愛…と、人間の営みを慈しみながら物語を綴っていきます。福子の立ち位置も、“世界の妹”から“世界の母性”へ大きく移行。その一方で、様々な角度から戦争の検証にもトライしていて、非常に興味深いのです。まだまだドラマは前半戦が終わったばかり。これから3月までホンキでつづきが楽しみ~♪ 目が離せません👀 未見の方々も明日からご一緒にいかがでしょうか~、トゥラッタッタ~♪
(「あさイチ」冒頭の「朝ドラ受け」、華丸・大吉のコメントでさらにまんぷく!)
PS 次回は12/28。年内最後の更新です★
“つづき”が楽しみ~♫ レポート2018
またもや唐突に質問してみました!「いま、“つづき”が楽しみなものは何?」…と(笑)。長いスパンのものでも、短いスパンのものでも、なんでもOK。いま思いつくものをざっくり教えて~とおねだり(笑)。毎度のことながら、ちんぴらの気まぐれな質問に、脳ミソをフル稼働して参加してくださるみなさま…ありがたいことです。でもって、やっぱり毎回意表を突かれる回答が続出するから、やめられませ~ん。「人生」から「日々の楽しみ」まで、“つづき”の粒感がバラバラなのも可笑しくて、あたしが一番ウケました(笑)。
▶トップバッターは… 東京在住のKちゃん㊚
・息子の成長 ➡「楽しみと心配が50:50ですが(汗)」
・当社の株価 ➡「今は経営に近いトコロで働いているので、上がろうが下がろうが売り買い厳禁。辞める予定の4年後には上がってるといいな…と。」
最近は、パチンコに行くヒマもないほど愚直にリーマンしてるKちゃんの“つづき”は、男子色が濃厚。会社に居座ってゴーンになる気はサラサラないみたいだけどね(爆)。
▶先輩Sさん㊛は「家」の“つづき”相続問題 ➡「ダンナの兄弟が厄介だったんだけど…。ようやく相続問題が動き出してホッとしてるところなの。跡取りの息子が面倒を背負わないように、スムーズに進んでほしい」
なるほど、こういう“つづき”も大切なことなんですね。家系を守り、息子の代へつないで行くという発想。じぶんが生きている間は黒子に徹し、消えた後々までも視野に入れて心配りしてるとは…なんてオトナなんだろう。あたしなんて、じぶんのことだけ考えて動いていても、毎日アップアップなのにぃ~(汗)。
▶こちらは娘。 専業主婦のEさん㊛娘の婚活 ➡「娘の代わりに、願いが叶うと評判の京都の鈴虫寺へお祈りに行って来たの~。これでもうだいじょうぶよ(笑)」
東京で建築士として働くバリキャリの娘さんが、近ごろ婚活に目覚めたらしく、離れて暮らしながらもバックアップに余念のないEさん。夢を叶えて、仕事を楽しんでる娘さんを誇りに思いつつ、ナイスな人生の伴侶も見つけてほしいと願うのが母心ってやつなんですね~(涙)。ちなみに何回聞いても鈴虫寺のファンタジーは、ちんぴらにはよくわかりませんでした(爆)。
▶新宿で独り暮らしのYちゃん㊛
これからの我が人生 ➡「最初に浮かんだ“つづき”は、これからの生活=人生でした!すでに折り返しの人生に新鮮味などないとは思うけれど、いや、玉の輿も夢ではないぞ😍…なんて考えたら、続きが楽しくなってきた~(笑)」
毎日せっせと誠実に働いて、かつオットリ美人のYちゃんから届いたキラキラ女子発言には意表を突かれましたね~。もっと早く気づけよ!とツッコミを入れつつも(笑)、でも人生100年時代なんて言われているから、マイペース&気の長い性分は、持ち前の粘り腰をじんわり発揮できるかも?とはいえ、お金は必要みたいです(笑)。
▶39歳HAPPYママM㊛の“つづき”メダカの飼育➡「沢田研二の今後!というのは冗談で( ^∀^)、最近飼い始めた楊貴妃という名前のメダカが、連日卵を産んでいて、無事に孵化するかどうかが気になっております。他のメダカが卵食べちゃわないように、隔離したりして見守ってるよ。
手探りで始めたメダカの飼育。繁殖する=飼育の仕方が正しいって事みたいで、今後が楽しみです!」
原田知世似の目元涼しい美人M。目下子育てママのど真ん中生活を送っているんだけど、なんと彼女の「育休」はメダカにも捧げられてましたあ~。そういえばMは昔から、大手企業の重役秘書をしながら、吉本芸人のマネージャーもできるキャラだったわ~、納得(爆)。
▶Yちゃん㊛の熱さ2連発!・来年のかぼちゃ ➡「一昨年、道の駅でハロウィンの観賞用ビッグかぼちゃを激安¥800で買って、種を取っておいたんだわね。そんで去年の春、その種を蒔いたらとてつもない大きさのかぼちゃがゴロゴロできてアメリカの畑みたいになって、今年も同じ時期に蒔いたんだけど、猛暑でなかなか育たず超ビッグサイズが1つできたにとどまったものだから、来年はどんなもんかと。」
・仮面ライダーアマゾンズ➡「昔の仮面ライダーアマゾンのリブート作品でAmazonプライムで放送してたやつなんだけど、大人のための仮面ライダーでホントにいいだよー!!生きるとはどういうことなのか、本当の正義はなんなのか考えさせられました…非常に。で、この春映画化されたんだわね、そんで前売り券まで買って、ダンナとおじさんだらけの小劇場でみてきたんだけど、それはそれはガッカリな内容でさ…。でも続きがある感じの最後だったから、今度こそは挽回してくれよ!と思いながら待っているところなのです。」
Yちゃん、えー奴でしょ(爆)。いっそ、かぼちゃライダーという新企画で売込めば?
▶トムハ熱継続中のR㊛・トム・ハーディー の活躍➡「やっぱり俳優・表現者として活動を続けるトムハは、すんごくすんごく楽しみです。『Venom』が世界的に大ヒット中で、トムハの知名度がうなぎのぼり。次の作品の選び方や、製作サイドになるのか、とか、引続き興味津々です。」
・NHK連ドラ『まんぷく』 ➡「安藤サクラ&長谷川博巳のコンビですよ!絶対見る、と決めてたんです!」
とにかく一度惚れこんだ男優への思い入れは、強力かつ長~いR。トムハLOVEは依然として衰え知らずで、絶えずスマホでトムハ情報をゲット👍公開作品は、必ず2度以上映画館へ足を運ぶし…脱帽です、はい。もし生トムハと遭遇したら間違いなく卒倒するわね♥そして『まんぷく』!あたしもで~す♫
▶でっかい男に憧れる蚤の心臓Kさん㊚
ご贔屓力士➡「郷土力士の豊ノ島、千代の海と、銭湯で会って会話してから贔屓にしてる石浦の3力士。彼らの今後の成績と活躍でーす」
マブダチのダンナKさんは高知の足摺岬出身。今じゃ誰よりも名古屋弁を使いこなすオッサンだが(笑)、郷土の力士を応援してるときは土佐清水の血潮が渦巻いて見えるから不思議。高橋ユキヒロに憧れて→都会派野郎を目指したつもりが→体系はまるまるとご立派になり→角界と故郷に親密感を感じるようになったのかしら…感慨深いわ~。
▶仕事人間からシフトチェンジしたF㊛
・ゴルフ ➡「1年続けてみて、結構しんどいんだけど確実に変わっているのが見て取れるからもうちょっと真剣につづけたらどうなっていくんだろう?と、解らないところが楽しみです。」
・読書 ➡「子供のころに読んだり、読んだ気になっているだけだったりするものが満載なので、児童文学の方向へ。手を付け始めたら楽しみになるかな~と思って」
去年体調を崩してから、時間の使い方を再考するようになったFは、娯楽時間をしっかり作ってメリハリのある生活にシフトチェンジ。もともと深掘り派だから、遊びも考えながら進めて行く方が面白いみたいね。ダンナも遠巻きに刺激を受けているようで、口ゲンカしながら一緒にゴルフ練習場へ行く様子は、すでにナイス老夫婦です(笑)。
▶アートコンビD.D㊚㊛は規格外
・D㊛数学 ➡「数学の秘境に独学でどこまで行けるか、です。」
・D㊚ 落合陽一 ➡「落合陽一の考えていることを自分がどう感じるのか。今は同調でも賛同でもまた否定でもないから。」
数学も落合陽一も、確かに未知の領域であたしも気にはなるが…「楽しみ」と言えちゃうあなたたちは規格外です(爆)。こんな脳ミソで、日々ふたりは絵なぞ描いて暮していらっしゃるのよ~。カスミを食べて半世紀、残り半世紀は何食べる?😊
▶同級生マブダチMとKは…・2人そろって…オトナ美術部! ➡「1番楽しみにしてる“つづき”はオトナ美術部でーす!」
さーすが40年来のマブダチたち!落としどころをわかってくれてるじゃないの~。あたしも正規メンバーのひとりです♫「オトナ美術部」と題し、月に1度美術展めぐりを始めて早4年。今ではMのダンナも代打要員として加わり、古今東西の美術品を舐め回している集いなの。溺愛&辛口コメントが飛び交う爆笑タイム、12月はアルヴァ・アアルト展(名古屋市美術館)へ行って参ります!
…他にも、博才の欠片もないのに草やりに精を出すM㊚の“つづき”は「競馬」だったり、Kちゃん㊛は華麗なる一族ウォッチも込みで「テニス観戦」の“つづき”を長年楽しみにしてて…まあ、とにかくみなさんじぶんなりの“つづき”に思いを馳せて、日々暮らしていることがあらためてわかりましたよ~。今年も残り1ヵ月、オリジナルの“つづき”を想像して、世知辛い浮世を生き抜きましょう★
PS 次回は12/13に更新。あたしが今一番楽しみな“つづき”をご紹介します!
勝手にシネマ評/『世界で一番ゴッホを描いた男』('16)
おらぁ、タマげただぁ~…。中国深圳市の大芬(ダーフェン)に「油画村」と呼ばれるエリアがあるんだってサ!
「油画村」と聞くと、なんだか自意識をトンがらせた若者たちが夜な夜な集い、新しい芸術を模索し合う刺激的な場所…かつてのモンパルナスとかソーホーとか、そんなイメージが安直に浮かぶよね。―が、さすがは肝っ玉のデカイ中国の方々。そんなナイーヴなアプローチなどアッサリ蹴散らし、労働と金が24時間渦巻き続ける、異様にガツガツした活動拠点を築き上げていらっしゃいました!
目下、仕事探しを真剣に考えてる人がこの職場を見たら、間違いなくぶっ飛びますね。“働き方改革”からもっとも極北に位置する劣悪環境に、他人事とは言え、マジに引くかも…(汗)。いや、もしかしたらプロレタリア映画?ここから労使紛争が勃発するとか?…なーんてマジに社会派気分で見ちゃうケースも考えられるけど、ここはひとまず、じっと堪えて静観していただきましょう。
その名の通り、「油画村」で生産されるのは絵画。それも、有名画家の複製画を制作する工房がひしめき合い、1万人以上もの画工たちによって、年に数百万点もの油絵が世界中へ売られているんだとか。映画は、そんな複製画産業の街へ出稼ぎに来て、独学で絵を学び、20年もの間、ひたすらゴッホの複製画を描き続けてきた男シャオヨンの姿を追い駆けたドキュメンタリーです。
現在のシャオヨンは、自分の工房を持ち、稼ぎ頭の画工も兼務中。自宅を兼ねた狭い一室で、昼夜を問わず描き続け、寝るのも食事もすべて工房の中で済ませる暮らしぶり。そのうえ家族や弟子たちまでも、まるっと同じ生活をしていて、眺めているだけで過呼吸になりそう…凄まじい光景です(汗)。
ただし、全員が働きバチだからか、資本家VS労働者構図とは様子が異なり、どこか旅芸人一座風なノリもあって、これはこれで成立している気がしなくもない…。“同じ釜の飯友”効果ですかね(笑)。(食事のシーンがたくさん出てくるんだけど、めちゃウマそうで、まかない付き労働が羨ましくもあり…汗)
シャオヨンのお得意先は、ゴッホの母国、オランダのアムステルダムにある画廊です。『夜のカフェテリア』を40日以内に300枚納品してくれ!と、Webでしれーっとオーダーが入ったりして、シュールすぎて笑うしかありません。生前、ほとんど売れなかったあのゴッホが知ったら、なんて思うだろう…。自作に何十億もの値がつく事実より、「えっ?どうやったら300枚も描けるの?ボクにも教えて!」と、御本人が一番腰を抜かしそうな話よね(笑)。
何せシャオヨンは、これまでに10万点以上のゴッホ作品を描いてきた男。多い月なら1ヵ月で700枚だって!すかさず単純計算してみると➡700枚÷30日=1日約23枚(汗)。ついでに、絵を描く以外の時間を1日4時間で見積もり、時間制作数を割り出せば➡23枚÷20時間=1時間 1枚強ペースよ。ひぇ~、無茶振りにも程がある。これじゃあ下書きだってまともに描けないわよね(汗)。
―というわけで、前半のハイライトは、ズバリ複製画の制作シーンです!油画村が編み出したこの必殺技法が、一言で言うとアクロバティックな流れ作業なんですわ。なるほどその手があったのか!と、妙に感心しちゃったりして…(苦笑)。まず複製に際して、お手本となる作品を線で捉えず、鮮やかな色の点に分解し、配列で見ているところがミソですね。おそらく、点描画として脳ミソにインプットしてるんじゃないかな…。
つまり、ゴッホの図版を、あの後期印象派の代表、ジョルジュ・スーラの目をお借りして再構築。これってある意味、印象派の流れそのものじゃね?(爆)しかも、お外へ一歩も出ずに(!)印象派モードになり切り、無意識の“筆触分割”をメンバー全員で共有し、作業マシーンと化すとは…これぞまさしく超絶技法そのものよ~。
完成した絵が欲しいかどうかはさておき(汗)、「名画とはなんぞや…」「美とはなんぞや…」と、思わず深遠な面持ちになったなあ。そしてなんと、馬車馬シャオヨン自身にも、遂に成熟時代がやってくるのです!
そもそも本作は、ブラック仕事の実態に迫ろうとの意図ではなく、「油画村」への関心から長期取材に至ったと想像できるんだよね。そして、夥しい数の画工の中から、なぜシャオヨンがメインターゲットに選ばれたのかも、映画が進行するにつれ、自然とわかり始めるの。
そう、シャオヨンには高い理想がある!描けども描けども、未だゴッホの絵には近づけないと苦悩する一方で、それほど大きな存在が自分の仕事の対象なのだという矜持も強く感じられるの。皮肉にも、同情するはずだった我々が逆に羨みたくなるくらいの、粉うことなき働く歓びが本人から立ち上り、ちょっと意表を突かれましたね。
当たり前だけど、ハードルの高いオーダーをこなすには、自分にとっての働く動機付けが最も肝心。金銭との交換だけが目的なら、馬車馬生活を長くは続けられない。ゴッホに憧れ、追いつこうとするシャオヨンのウブでまっすぐなパッションを見つけ出し、時間をかけて拾い上げたところが、映画の一番の勝因だと思ったわ。
やがてシャオヨンはアムステルダムへ行く決意を固めるの。実は、まだ一度も本物のゴッホの絵を見たことのない彼が、自らの画工人生を賭け、工房の外へ一歩足を踏み出すってわけ。ここから先の展開は、ぜひ映像で見て欲しい。文字にすればするほど、映画の魅力が目減りする恐れがあるから、あえて寸止めにしておくわ。長期密着ならではの、予想を超える瞬間がたくさん登場して、ツイ人間の運命に思いを馳せてしまいます…。
とにかくシャオヨンとともに、我々もありったけの感情がほとばしり、複雑にからみあって、幕切れへとなだれ込む。メンターはシャオヨンに何をもたらせたか…。そして我々は弟子の一喜一憂を目撃して何を思考するか…。作り手が、絶妙のタイミングで映画から手を放して終わる『世界で一番ゴッホを描いた男』。いやはや忘れられない1本となりました!
※伏見ミリオン座で上映中。そろそろ終わりそうです…急いでね!
【番外編:名古屋で1ヵ月ゴッホを描いた女】
へへへ、恥ずかしながら、わたしもゴッホの模写を集中して描いた時があったのよー!2013年の1年間、毎日世界の名画を模写する『1日1枚 名画模写』という遊びをやっていて、その年の9月に集中的にゴッホさまを描きまくってましたあ~。毎日油絵なんて描けっこないので使うのは鉛筆だけ(汗)。それがこちら。
このとき、たくさんの画家を模写したんだけど、一番描いてて興奮したのがゴッホだったんだよね。だからシャオヨンが魅せられ続ける気持ちがわからなくもない…でも10万枚は描かないけどさ(笑)。ちなみにわたしがゴッホ作品のナマ体験で、息が止まりかけた1枚はファン・ゴッホ美術館所蔵の『アイリス』(1890年作)。きっとシャオヨンもホンモノを見て生唾を飲んだだろうなあ~♫
『世界で一番ゴッホを描いた男』
2016年/84分/中国・オランダ
監督 ユイ・ハイボー キキ・ティンチー・ユイ
撮影 ユイ・ハイボー
製作 キキ・ティンチー・ユイ
キャスト チャオ・シャオヨン
PS 次回は11/28に更新します
サクッと掛川✑備忘録
掛川へ行って参りました~!🚗
…実は、9月の『ゆるゆるプラモデラ―』の回に登場したあのK男夫婦が、わたしの制作レポートをお気に召し、「そうだ!ご褒美にTAMIYAの聖地、掛川サーキットへ行こう!」と誘ってくれたからなの~。せっかくなんで、掛川で遊び倒そうと、3つの施設をめぐる日帰り小旅行を計画したよ😊 それではいざ出発♫
その①👀『掛川花鳥園』🐤
▶名古屋から2時間弱で掛川へ到着。まずは、かねてより行ってみたかった『掛川花鳥園』へGO★ 正面玄関は、なぜか時代劇をイメージした道の駅とか温泉施設を彷彿とさせる造り(?)。ところが、一歩中へ入ればどデカイ温室仕立てなの~。要は、鳥たちの住処へ我々がおじゃまするという設計になってんのね。はい、そこからは一気呵成に花鳥王国へ突入!
▶花鳥園を一言で例えるなら…ザ・パリコレ会場ですね!行ったことないけど(爆)。だって自然美と人工美が合体したランウェイに、トップモデルと化した鳥たちが艶やかな姿で登場するんだもん、ワクワクするわよ~。我々はファッションフォトグラファーになり切り、シャッターをカシャカシャ押し続けるってわけ(笑)。
▶どう、このスタイリッシュなこと★ 鳥類特有の4本の趾と、華奢な足のつながり具合が、まるでJIMMY CHOOのパンプスはいてるみたいでさー、モード雑誌から抜け出たみたいにファッショナブル👗
▶神さまが創造したとしか思えないよね!特に、近くで見て最も胸騒ぎがしたのは、鳥の“👀”ですね。なぜだかすべてを見透かされているような気持ちになっちゃった。鳥瞰マジックですかね(笑)。それに、上からだけじゃなく、下で歩き回ってる鳥の👀も同じように、広い空間にあるさまざまな物体の相互関係を捉えていて、超ク~ルなの。
▶さてこちら、艶めかしいフラミンゴたちは、さながらバーレッスン中のバレリーナ
▶水道の蛇口だって野鳥フォルム♪ 土産物コーナーで販売したらどうでしょう(笑)
▶さらにびっくりドンキー!花鳥園には広大な屋外エリアが控えているの。人工とは言え、この解放感はエエもんです。空は閉じていないもんね~。もちろんここでも老舗メゾンのトップモデルたちが、くつろぎポージングで居並びます✿
▶ほれ、白鳥と黒鳥の揃い踏み!山岸涼子先生の『アラベスク』じゃないですか~。
▶園内で一番大きな鳥エミューの歩いた足跡は、コンテンポラリーアートだった★
…というわけで、花鳥園では植物&鳥類&飼育員が主役で、我々はアウェイ。そしてたまにアウェイになるのは得難いことで、日頃見えないものや、見逃していたものが、じわじわーっと浮び上がり、いろいろな思考がめぐったわ~♫
お昼ごはんは『鮪屋みやぎ』🍚
▶さーて、おたのしみランチタイムは、花鳥園の目と鼻の先にある『鮪屋みやぎ』で!魚屋さんがやってる海鮮丼、うまいったらなーい。自家製漬物も◎。
その②👀『資生堂アートハウス』💄
▶掛川に資生堂が運営する美術館&資料館があるのを知ってる?“美”を追及する資生堂ならではの贅沢空間、大穴スポットです。25年ぶり(!)に再訪してきましたあ~。
▶建築家谷口吉生が設計し1978年にオープンしたこの施設は、2002年にリニュアルし、より美術館にシフトしたみたい。地元の豊田市美術館でなじみ深い谷口空間は、内部の段差がステキなのよね♥歩くたびに視線がドラマチックに変わるの。今回は、円形の窓辺に青木野枝の「玉繭」が並んでた…屋外と屋内が響き合って…あ~たまらん。
▶企画展示室では『工藝を我らに セレクション』が開催中。陶藝、ガラス工藝、漆藝…生活の中で使うとびっきりの工藝品が、さらりとコーディネートされてて、カッコいいったらな~い!高級婦人雑誌のグラビアかなんかで取り上げられると鼻につくのに(苦笑)、実物はどれも恥じらいがあってひっそり佇んでる印象…好きだわ~。わたしが惚れたのは関野晃平作『朱漆螺鈿丸盆』。この真っ赤なお盆にお茶漬けを乗せたいっス。
▶資生堂と言えば…忘れちゃならないのが、小村雪岱(1887-1940)と山名文夫(1897-1980)。どう?ため息が出るほどステキでしょ。資生堂の意匠部に在籍していたこの2人の美意識が、いまも資生堂が追い求め続ける「美」の中心線を担っている気がしてならないのよね。揺るぎないイメージがあってこそブランドは光り輝く―。あっ、花鳥園の鳥たちのお姿がここにつながった👍
▶同じ敷地にある『資生堂企業資料館』も必見です。1872年創業から現在までの資生堂のあゆみが、商品パッケージや広告関連資料などを通して紹介されてます。1企業の社史がそのまま、化粧文化、風俗の変遷、日本人の意識変革まで浮び上がらせ、まるで上質なドキュメンタリー映画を眺めるよう…。そのうえもっとすごいことに、どちらの施設も無料!よっ、資生堂、太っ腹!文化の担い手はこうじゃなくちゃ~♪
その③👀『TAMIYA 掛川サーキット』🏁
▶そして最後に目指したのは、世界最大級の全天候対応サーキット、ラジコンカーの聖地、TAMIYA掛川サーキットでーす。工場団地の一角に、あの星のマークの看板が見えたときは思わず武者震い(笑)。何十年ぶりにじぶんで作ったプラモデル、“マンモスダンプ”を引っ提げて、ノルマンディー上陸作戦だあ、イェーイ👍
▶上陸すると…まずは爆音がお出迎え★どデカイコースを覗けば、エンジン積んでるラジコンカーがガンガン走ってて、そりゃあもう大騒ぎ~。なるほど、ここでじぶんが作った愛車を走らせたら、そりゃあ血が沸騰するでしょう~。
▶傍らには、自前のラジコンカーをチューニングするコーナーがあって、ホビー魂全開の男子が集結。全員ホンキ(笑)。LABO好きのちんぴらは1日いてもあきましぇーん。一方、あたしたちのチューニングは駐車場の片隅です(単にパーツがとれてK男が修理中♪)。そうそう、女子ファン獲得のためのトイレ&休憩スペースにも泣けた~😢
▶とはいえ、あたしのマンモスダンプはラジコンでもなんでもないので(汗)、上陸作戦は不発(爆)。狙いは聖地での記念撮影です。K男のヨメが戦場カメラマンになり切り、寝っ転がって撮ってくれた渾身の1枚、いかがでしょうか📷
▶はい、あの幻の“なーんちゃって自作プラモデル箱”も撮りました(笑)。土産はTAMIYAパーツとステッカー♪ いつかここで公式戦のTAMIYAグランプリが見てみたい🎖ちなみにこの施設も見学だけなら無料!さーすが、静岡が世界に誇る模型のトップブランド、太っ腹だわあ~。
晩ごはんはハンバーグづくし!🍳
▶さて夕食は、近所の人気洋食屋でがっつりハンバーグをほおばり、本日のミッションはご満悦のうちに終了😊 こうして、1台のプラモデルから始まった冒険の旅は、聖地訪問まで果たすことになったのであります(笑)。K男夫婦に感謝(ぺこり)。
PS 次回は11/13に更新します
ホレボレ🍵湯のみ茶碗
月に一度のお愉しみ♫ 10月、オトナ美術部が訪れたのは、愛知県陶磁美術館 開館40周年企画展『THE YUNOMI 湯のみ茶碗 ちょっと昔の、やきもの日本縦断旅』です。「ちょっと昔」ってところに、グッときませんか~?(笑)
江戸時代中期以降、一般に広がった飲茶の習慣。個人専用の湯のみ茶碗の普及は、その頃からはじまったらしい。明治以降は各地の窯で陶磁器制作が盛んになり、土地柄を生かしたさまざまな湯のみ茶碗が作られるようになったとか。ここでは、明治末頃~昭和20年頃にかけて、坂口恭逸氏によって収集された、日本各地の湯のみ茶碗約280点が展示されています。たかが湯のみと侮るなかれ~。県別にずらーっと並んだ湯のみ茶碗コレクションは壮観そのもの!さて、最初に目👀にとまったのは…
神奈川県 眞葛焼 宮川香山作「青崋山水図夫婦湯呑茶碗」。夫婦湯呑を仲良く並べれば、山の稜線が続いて見える…。なんとまあ、美しい景色でございましょう~。霞たなびくグラデーションにうっとり♥ 同じ作家の「釉下彩三福人図湯呑茶碗」にもシビレた!文人画風の洒脱な絵付けのセンスに、これまた釘付け★
石川県 九谷焼は、トーシローのわたしでも一目でわかる細密色絵が特徴的な磁器。ホントいうと苦手な装飾性なのだが(汗)、初代 徳田八十吉の「青手九谷山水図共蓋湯呑茶碗」は、白の抜けがよくってエエ塩梅にまとまってたわ~。蓋のレイアウトも小粋よね。隣の「赤絵秋草文臼形湯呑茶碗」は、餅をつく臼に秋草絵の湯呑パートと、兎をのっけた蓋パートの合体で、秋の名月に見立てた季節ものです。
京都府 清水焼の棚は、どれもこれもちんぴら好み☆画像があがっていたこちらは、民芸運動で有名な河井寛次郎の「辰砂藍絵花鳥文湯呑茶碗」です。どこが花鳥か?は定かじゃございませんが(汗)、独特のフラのある絵付けは到底真似のできない芸当ね。
兵庫県 打出焼 阪口砂山の「上絵波に燕図共蓋湯呑茶碗」は、大人美術部全員が「これ欲しい~!」と雄叫びを上げた、ちびっこくて超キュートな逸品。色、形、絵柄、すべて上等。湯呑で使うより豆菓子か金平糖でも入れたいお姿でございました😊
技巧派湯呑たちとも遭遇。ガッツリ蟹の彫り物がされた左は、愛媛県 水月焼「色絵陽刻蟹文湯呑茶碗」。右はお土産品として作られた広島県 一角焼の「陽刻厳島神社文楽焼共蓋湯呑茶碗」。日本人の写実工芸魂ってあらゆる場面で登場するよね。写実に徹しなきゃ夜が明けない…とでも思い込んでいるのか?(笑)眺めていると意外にクセになる味わい。
佐賀県 鍋島焼「七官青磁湯呑茶碗」の貫入技もスゴかった。そもそも、ヒビ=破壊のイメージを、美へと逆転させる発想にぶったまげるわ(汗)。一度は途絶えた鍋島焼を復活させた大正時代の陶工・山本雄平は、ヒビに墨汁を含ませてこの作品を焼いたんだって。なんてカッコいいの~♫
佐賀県 有田焼の安定した優美さも目👀に気持ちイイ。十二代柿右衛門作「赤絵染付柿絵共蓋湯呑茶碗」。どこに赤を刺すかで、白と青の際立ち方も変わりそうね。
北海道から沖縄まで、想像以上に各地の特色が花開いて見えた坂口コレクション。高名な作家作品だけじゃなく、土産もの扱いの作品まで網羅しているから、民俗学的資料としての価値も大きく、すごく刺激的だった✿ 何より、これをぜーんぶひとりで集め、分類し、研究し続けた坂口恭逸その人が一番の出色なのでしたあ~。ブラボー、湯のみバカ!
※場内撮影は禁止。ネット上にあがっている画像も少なかったから紹介できたのはほんの一部(汗)。他にも見逃せない逸品がたっぷりあるから、ぜひ会場で堪能してみて。10/21(日)まで。
【湯のみ茶碗:番外編】
小津安二郎の映画で使われて有名になったのが、京焼『東哉』の湯のみ茶碗。小津作品に登場する“赤”の効果は、研究者たちの間で盛んに語られるテーマなんだけど、映画的含蓄より、単純にモノとしてこの深紅と紺白縦縞の組合せがあたしは大好き!
小津映画の美意識は湯のみ1つにまで行き届いているの。生活雑器や衣装だけに絞って、傑作選を見返すのもいいわよ~。そこは懐古趣味とは正反対の、けして色褪せない美しさに満ちている!
友だちんちの湯のみ茶碗も見せてもらったよ♫ マブダチKが愛用しているのは、京都で一輪挿しを購入して以来ファンになった増田哲士(ますださとし)氏の作品。じぶんはマグカップ、母上は湯のみ茶碗で飲茶してるって。どっちも手に馴染んでるね。
焼きものの町瀬戸で暮らすマブダチY美ちゃんのご一家は、“正統派”個別湯のみ茶碗愛用家族!湯のみ茶碗を通して家族団らんな光景が目に浮かぶ。湯のみの好みから、みなさまのお顔を想像してくださいまし(笑)。愛犬の小太郎にも登場してもらったよ。今日も仲良く飲茶してるかな~★
マブダチMんちは夫婦と息子2人の4人家族。息子たちのは、手作り体験コーナーで作った常滑焼。キレイにできててビックリ!底に2匹の魚が描かれたのはダンナ用で、タップリ飲みたいMはソフトバンクでもらったヤツだって。仏壇にお供えするホタル透かしも用意してて、家族が多いとやっぱ自分専用が確保されるみたいだね。
お茶時間好きのマブダチF夫婦は、茶葉も茶器もたくさん持ってて、その日の気分で使い分け派。一番ヘビーローテしてるのは、お茶にもコーヒーにも合うこちらのマグ☕
弥富のマブダチYちゃん一家が愛用してるイニシャル入りのチビマグは、娘用のSといっしょに、あたしが100均で見つけてプレゼントしたもの🎁その後、別のダイソーでダンナのNを探して揃えたんだって(笑)。おー、イイかんじ~。お気に召して何よりヨ。
最後はちんぴらのお茶セットだいっ!10年以上前にヨガの先生にいただいた唐子絵入りの湯のみは、珍しい三角形がお気に入り♥ 急須は、つい最近Y美ちゃんちに行ったときに、瀬戸の道の駅で衝動買いしたもの。デザインに魅かれたけど、注ぎ易いわ、洗いやすいわで大ヒット。だーれも淹れてくれないお茶時間がちょっと楽しみになってマス。
とはいえ、お茶や水を買う時代(汗)―ペットボトルのお茶が冷蔵庫に常備されるなんて、想像もしてなかったなあ…お茶文化も変わりつつあるみたい。でも、火と土と水の合体=やきものは、縄文時代からはじまってんだからさー、我々とは切っても切れない間柄でしょう。そのやきものの魅力を一番身近で感じられるのが、手のひらに収まる湯のみ茶碗だと再発見したちんぴらなのでした!
PS 次回は10/28に更新します