ちんぴら、家をもつ🏠【相続編】

5月末に、20年ぶり、人生5度目の引越しを完了。ぶっちゃけ、引越し作業ってめんどっこいわ~💦そのうえ今回は、はじめてトライすることばかりで、還暦過ぎた身にはお尻が重かった。その反面、ブログのネタにはもってこいだったりもするからね…(笑)。まずは引越し前の経緯をまとめた、ちんぴら、家をもつ🏠【相続編】をご覧ください★

《第1章 背景》

わたし(☝おかっぱ)は、生まれてから小学6年生まで(1961-1973)、祖母(父の母)、叔母(父の妹)、両親、兄の6人家族で育った。高度成長期の真っ只中、自営業をしていた両親は忙しく、祖母と叔母に何かとかまってもらっていた記憶がある。そして1930年生まれの叔母は父の兄妹で唯一存命中。御年91歳だ

叔母はモダンな人で、女性ドライバーがまだ珍しい時代にすかさず免許を取り、即金で新車を購入していた。ピンクと白のツートンカラーの日産ブルーバード🚗…ミニカーみたいでインパクト大だった。そういえば前回紹介した昭和日常博物館で、同じ機種の展示を目撃👀叔母の運転でいろんなところへ連れて行ってもらった思い出が蘇った。

そもそも、読書、手芸、美術そして映画と、じぶんの趣味の源泉をたどれば、すべて叔母の影響から始まっている。引越し前に本棚の整理をしたら、叔母から贈られたり本が出てきた。チャペックの『長い長いお医者さんの話』、立原えりか『天のひつじかい』、そしてウェブスターのあしながおじさん偶然だが、3冊ともシャレた挿絵付きのジュニア向け作品今もこの手の装丁本に目がない。

叔母は手先も器用で、洋裁や編み物が得意だった。デザインから考え、大塚屋で服地を調達し、家族みんなの衣類を手作りしてくれた。子どもにもその丁寧な仕事ぶりは伝わり…。はい、50年以上経てなお、未だに叔母のおさがりを着続けていて立証済みです😊

布あしらいをそのままデザインにしたシンプルなコットンのワンピース。叔母は、色を変え柄を変え分量を変え、毎夏ごとに大量に作っていたっけ…。今でも新鮮♬~

昭和48年、叔母は都心のマンションを購入し、家を離れ独り暮らしを始めた。車といいマンションといい、たえず即金&即決で男前な人柄。その後も、独身で、自立し、颯爽と生きてる叔母んちへ立ち寄るのは楽しみの一つとなった。こちらは40代の叔母と中学生のわたし。頭の回転が速く、ユーモアのセンスもある叔母はけっこうモテてた(笑)

実は、女学校時代はリケジョ体質だったらしく、電気技術者になりたいと思っていたとか。しかし当時の女性に理想の選択肢はなく、数年事務員をした後、年金受給者になるまで、何と30年以上も株で資産形成をしていたのだ!即金&即決の胆力は株にあり…獅子文六の小説になりそうな話だ。そんな叔母も高齢で独り暮らしが困難になり1年半前に施設に入所。そう、今回わたしが移り住んだ新居は、馴染み深い叔母んちなのだ。

《第2章 相続》

「もうこの施設で最期まで厄介になるから、私のマンションに住みなさい」と叔母に言われ、動き始めたのは去年の暮。ありがたい申し出とはいえ、生前贈与とか…めんどっこーい💦いつも身軽でいたいちんぴらとしては不動産を持つとか重いし…💦でも、還暦を迎えたことが区切りとなり、ここはじっくり対峙してみた。まずはマブダチたちの手を借りながら、生れて初めて法的手続きを突破。その後のフローも一人で計画した。

《第3章 片付け》

年が明け、STEP①を進めながら、毎週末叔母んちへ通いSTEP②をこなす日々。叔母には部屋のものは全部処分するように言われたが、何せ認知が進む叔母よりわたしの方が彼女の歩んだ軌跡を熟知しているので、エピソードを思い出してはイチイチ整理する手が止まった(笑)

例えばノリタケの皿や、ドイツ製のティーポットは、50年前にわたしが買物に同行してたからね…。玄関横の壁掛けミラーも、訪問する度に目に入るから忘れ難いし…。

次の本棚は特に古い。いっしょに暮らしていたときから叔母の部屋にあったもので、ここに村山リウの源氏物語『ファニー・ヒルが並んでいたのだ。もちろん後者がエロティック小説とは当時は知らなかったが―(笑)。隣のブルーの織り布は、叔母が50年間使い続けた居間のカーテン地。色と柄に惚れ込み、奮発してオーダーしていた経緯を知っているので捨てるのが忍びなく、椅子の張替えに使おうと思わずKEEPした

さらに整理していたら、夏用のストライプのカーテンも出てきた。こっちはあまり使った形跡がなく当時のままの美しさ~。そこで、ブルーのグラデのカーテンの色目を活かしてクロスを張り替えよう!と決意。色違いのピンクの方は和室に使えばよくないか?

家具、家電など、ひとりで運び出せない粗大ごみの数々は、マブダチから紹介してもらった業者に頼み、まとめて処分。リフォーム前の撤収作業はこれでいったん終了だ

こちらは和室側から見た間取。家具がなくなればそれなりに広く感じるが、それまでの住居に比べて25%くらいは狭くなるので、じぶんの荷物も断捨離しないと…悩ましい💦

次は玄関と台所。天井は低く手狭でいかにも50年前の昭和なマンション。住めなくはないが、床も壁もかなりの使用感がある。ってことで、叔母の思い入れのあるマンションをわたしの貯金でもう一度終の棲家として再生させ、使い切ろうというシナリオだ。

《第4章 リフォームGO!》

幸い、大人美術部のメンバーで長い付き合いのマブダチMダンナのKさんは夫婦で施工管理業を営んでいる。年明け早々からふたりに相談し、リフォームに向けて具体的に動き始めた(STEP③)。工事は3月末からスタート。ざっくり見取り図はこんなかんじ。ここにじぶんの持ち物をどうレイアウトするか―。

さて次回ブログでは、ちんぴら、家をもつ🏠【転居完了編】と題し、引越し準備~新生活開始の経緯をまとめます。7/13に更新予定。乞うご期待~♬